リバロス キャニオニック64M
モフィー60MS(ミドルステア)
プロトモデル
ステラC3000
PEライン0.8号&ナイロンリーダー10ポンド
信越地方の某山岳河川
2022年6月9日
夕方前
曇り
未計測
未計測
アングラー:長野のJustin HieHer(ながののジャスティン ヒーハー) 長野県長野市在住

昔むかし、スプリーモの関さんと温泉に入っていた時のこと。
「『モフィー』の大きいモデル、欲しくないですか?」
なんて話をしていたことがあった。
その時話を聞いていたボクと友人Gくんは、
「いいですね〜」
なんて言っていましたが そんなことはとんと忘れていた2022年の初春。
「『モフィー』の6cmを作りました、使ってみてください!」
と景気良く4つもプロトモデルたちが送られてきた。

ですが、ボクはその時入院していて、どこにも行けずじまい。
『オーナーズパーティー!』常連の“PELEDONA(ペレドーナ)”さんにも、
スプリーモの関さんは勝手にプロトモデルたちを送り付けたらしい。

彼からはいつものようにデカイお魚たちの釣果が、
病室で寂しく過ごしているボクのLINEに届く…
お魚たちがくわえているのは、紛れもなく『モフィー60MS』…
「お、おいっ! やりすぎだろうが!(笑)」
まあ 彼は常人離れした技術の持ち主だから、釣果は置いておいて、
なになに、やっぱり『モフィー60MS』ってそんなに凄いのかい!?

早く試したいと思いつつも、退院後は多忙すぎてどこにも行けず。
やっと落ち着いた頃合いで河に立ったのは、やっと6月(ついこの前だ)。
ちょっと試してみたかった川で、
『リバロス キャニオニック60M』にナイロンリーダー7ポンドで、
「怖いけど、まあ大丈夫だろう」
と思いつつ『モフィー60MS』を投げたところ、
得体のしれない何者かに食らいつかれ、リーダーが切れた。
ああぁ…
去年のままのラインシステムだったからかしら…

とりあえずスプリーモの関さんに、
「『モフィー60MS』なくしました、ゴメーンネッ!」
とLINEをして、場所を変えて、また『モフィー60MS』の別のカラーを投げる。
すると、すぐに35cmぐらいのイワナが釣れた。
でも、ここは“PELEDONA”さんがすでに釣っているような大物を釣らないと、
自分が納得できないと思い、すぐにリリースしてキャストを繰り返す。

『モフィー60MS』は、弾丸のように飛んでいく。
あの『バイラ70H』と変わらない飛距離にはビックリ。
引ける棚は『モフィー50LS』よりも上、むしろ『モフィー50MS』ぐらい。
アクションも変わらず、バリバリの『モフィー』そのものだ。
この飛距離で、この棚を通せる。
ヒラも打って水をかき回す。
これだけアクションの多いルアーが、いままであっただろうか?
中本流のミノーゲームが間違いなく進化する、本当に。

何匹釣っても35cmまでなので、思いっ切りボトムまで沈めたら…
速攻、根掛かりしてロスト!
とりあえずまた、スプリーモの関さんにLINEで謝った(笑)。

しばらくして、別の場所での50cm絡みのイワナの釣果が耳に入った。
そこは標高2,000mのクマの巣…
昔良く通ったが、その場所の存在をすっかり忘れていた…
よーし、『モフィー60MS』で、
「スプリーモの関さんと“PELEDONA”さんにひと泡吹かせてやろう」

と腹黒く画策したボクは、50cmのイワナをエサにして、
天真らんまんな友人Kくんをクマよけに呼び寄せ、
早朝2時間ほどクマの巣の釣り場に2人で立ち込んでみた。
結果『モフィー60MS』は早速火を噴いた。
もうワンキャスト・ワンフィッシュ。
この飛距離、この遊泳レンジ、このアクション。
さらにイワナたちはこのルアーを知らない、爆釣だ!

が、釣れども、釣れども、イワナのサイズが上がらない。良くても尺上。
こんなはずじゃない、と写真も撮らず、
ランディングネットにも入れず、みんな次から次へとリリース。
だって、狙いは50cmのイワナだから(笑)。
飽きたので、クマよけ担当の友人Kくんにも『モフィー60MS』を貸したら…
なんと、2投で根掛かりさせた!

おいおい頼むぜ、取りに行けないよ、こんな冷水、心臓麻痺で死んじゃうよ…
と友人Kくんを叱りながら、良さそうな所にボクが投げたら…
なんと、ラスト1個の『モフィー60MS』も根掛かりしちゃった!
つまりこれで、いただいたプロトモデルたち4つ、全ロスト!
もう、ボクのバカバカバカバカ!
とりあえずまたスプリーモの関さんに、LINEでごめんねってご報告(笑)。

そしたら、それから毎日のように、
「『モフィー60MS』なくしたのですか?」
「早くお魚を釣って見せてください」
「早く試してください」
「早く感想を聞かせてください」
「コシアブラを食べたいのですけれど…」
「イベリコ豚を食べたいのですけれど…」
「『モフィー60MS』 Priceless!」
そんなLINEが鬼のように来るようになった。

もう『モフィー60MS』を持っていないし、どうしたらいいのよって言ったら、
スプリーモの関さんお得意の手塗り『モフィー60MS』が1つだけ送られてきた。

このままだと何をされるか分からないと思い、
それを受け取ったその足で、もう一度クマの巣の場所へ向かう。
時間はもうそろそろ夕方になるかというころ。
クマの活動時間だし、
5時になったら子どものお迎えに保育園に行かなきゃいけないし、
なんなのだろう、ボクのバカバカバカバカ!

「今日はね、釣れた全部のお魚の写真を撮りますよ」
「尺でもなんでも写真を撮りますよ、わかっていますよ」
現場からスプリーモの関さんにLINEしたら、
「28cmでオッケー牧場ですよ」
だって。優しい(笑)。

そう聞いたら、意地でも大イワナ釣ってやるわいと意気込んだものの、
尺前後のイワナたちのオンパレード…

最後の方は写真を撮っていませんが、
それでも小1時間で20匹近く釣れました。
フィールドに恵まれている信越地方でも、
いくらなんでも釣りはそんなに甘くないわけで、それでもこの釣果。

『モフィー60MS』、恐るべし、ですね。
お礼に、コシアブラとイベリコ豚、たくさん送り付けちゃうぞ!

繰り返しになりますが、
この飛距離、この遊泳レンジ、このアクション。
市場にいままでなかったカテゴリーに、
とんでもないルアーが生まれたと思います、本当に。