リバロス キャニオニック60M
バイラ50XH(エクストラヘビー)
Sアユ
セルテート2004CH
PEライン0.8号&フロロカーボンリーダー6ポンド
ブレイドバー ガンメタ
長野県 千曲川(ちくまがわ)支流
2016年8月1日
午前6時
晴れ
未計測
19.5℃
アングラー:坂谷内康明(さかやち やすあき) 長野県北佐久郡在住

フィールドの状況を正確に捉え、釣りをアジャストする。
「あんさん、基本の「き」でっせぇ」
釣りの神様は関西弁だった…

「ですよねぇ〜」
分かってはいるが、巨大ヤマメをバラしたという、
取り返せない失敗の重さに自分を見失って、大切な7月を棒に振ってしまった。
そしてやっと自分を取り戻す…

「しゃ〜ない! 切り替えてやるか」
久々に前のめりで起き出し、明けきらない河原でラインシステムを組み直す。
8月に入って渇水の度合いもなかなか。チャンスはそう多くはないだろう。
いつも以上に慎重なアプローチでボリュームの薄い流れを探る。

前後のポイントを思い起しても一番の大場所を目の前に、一息。
自然とラインチェックをしている自分に気付いて口元が緩む。
久しぶりのこの良いリズムを結果に結び付けたい。
落ち着いて流れを観察。
ここは右岸寄りの強い瀬から注ぎ込んだ流れが、
濃い白泡を立てて大きなヨレを作りだすプール。
流速を落としながら左岸をかすめる重い流れの底に大石が沈む。

白泡の下が目に付く。
が、まず左岸の深瀬を狙い『バイラ50XH』を選抜。
プールの肩には立ち込まず、下の瀬に立ちキャスト。
奇麗なコースで流すために一気に沈め、
ショートピッチのトゥイッチでミドルレンジをキープしたまま流れに乗せる。
『バイラ50XH』ならではの攻略法。
この誘いを思い描いても、実現できるミノーは少ないだろう。
すると1投目で結果が出た。

強いバイトにアワせたロッドが、ローリングする良型の手応えを伝える。
PEラインを引き出し抵抗する魚体を手前の浅瀬に引き寄せると、
ラインが魚体を巻いてしまっている。
魚の自由も削いではいるが、バラシの危険も…
勝負を急ぎ、一気にネットイン。

夏色のヤマメ35cm。
わずかに虹色がかった鱗の下に、赤紫と紺青のグラデーション。
この色味を画像に残す方法はないものか…

歯が立ち、ヒレの張った絞れた魚体。

浅瀬での写真撮影で、魚への高水温のダメージを気遣うが、
酸欠状態でうつろでもどこか険しい目付きだった。
丁寧に優しくリリース。

今日も良い仕事をしてくれた『バイラ50XH』と、釣りの神様に感謝。

「しぁないし、今日のところはこんだけやでぇ」
「神様、あざ〜す」