リバロス キャニオニック60M
ロンズ スローシンキング7cm
Sアユ
セルテート2004CH
PEライン0.8号&フロロカーボンリーダー6ポンド
ブレイドバー ガンメタ
長野県 千曲川(ちくまがわ)
2016年6月27日
午前7時30分
曇り
未計測
19℃
アングラー:坂谷内康明(さかやち やすあき) 長野県北佐久郡在住

前週は増水からの引き際を狙って、
月曜から木曜日まで毎朝お目当てのポイントに通ったが、
なかなか濁りが引かず、外道の猛攻を受け続けた。

他に選択肢もあるだろうに…
巨大ヤマメという魔物に魅入らされたか弱き釣り人には、冷静な判断など不可能。
追い打ちを掛けるように、知らない間に上流のダムが水を抜いていた。
どうりで濁りが引かないわけだ…

聞くところによると、仕事で川に来られなかった土曜日の朝に、
良い型の魚が何本か出たらしい。

土曜の夜半からまた雨になって増水した。
「さすがに月曜の朝にはまだ回復していないだろうけど、
やっと来た休日にゆっくり寝てもいられないから、
川の様子だけでも見に行こう」
と、少しだけゆっくりと起き出して重役ならぬ係長出勤。
というか何日同じエリアに通っているのか…
魔物に取り付かれている。

ところがポイントに来てみると、思いのほか濁りが回復している。
「?」

「しまった、出遅れた!」
これだから本流のタイミングは…
急いで準備をして川に入る。まだ水色が若干強いが魚は十分出るはず。
活性の高い個体を探して手返しよくトゥイッチで探るが反応はない。

雨や曇りの日が続き、一時期よりも水温が下がってしまったからか?
そんな時はダウンストリームでじっくりと…
瀬頭に立ち込んで『バイラ50H』を下流にキャストし、
PEラインを送り込みつつ流心の中で遊泳レンジを下げる。
ベールを戻して『バイラ50H』の流下を止めると、
手元にミノーが泳ぐ振動が伝わってきた。
そのままスローにリトリーブして流心下を探るが反応はなし。

もう少し流れの緩やかな辺りを探りたい。
立ち位置はこれ以上下流には移せないので、
ミノーを『ロンズ スローシンキング7cm』に変更し、
遠投性能を生かして大きく下流にキャスト。
さらにPEラインを送り込んでミドルレンジまで沈め、
レンジキープ力を生かして流心下をくぐらせるようにゆっくりと横切らせる。

すると、
「クンッ」
と小さく引き込む、鋭角的な魚信。
直感的に本命と判断して少し慎重に寄せて無事にネットイン。

少しスリムだが、ピカピカのヤマメ33cm。
背中に大きな傷跡を残した、どこか気弱な魚だった。
どんなタイミングで遭遇していても、
トゥイッチの誘いには反応しなかったのではないかと勝手な想像。

十分な釣果のはずだが…
魔物(巨大ヤマメ)というつき物付きの釣り人は、
すぐさまロッドを持って次のポイントに向かったらしい。