リバロス ブレイドウィザード86MH
パヴロ90SS(スローシンキング)
Sシャッド
ステラ4000XG
PEライン1.2号&ナイロンリーダー5号
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド セージグリーン
コットンツイル・ロゴキャップ チャコールグレー
富山県 神通川(じんつうがわ)
2016年5月14日
午後5時00分
曇り
23℃
14℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

後半戦に突入した富山県・神通川に降雨があり、待ちに待った増水。
上流域の荒瀬へ釣りに入るちょうどよいタイミングだと考えていたが、
予想していたよりも水位の下がり方が早い。

川に到着すると理想的な水位より5cmほど低いが、
「『パヴロ90SS』のソニックロールアクションを最大限に発揮できる」
と思えるベストな流速から、この荒瀬を選択した。

神通川で唯一昔の面影が残る激流のランで、
大型のサクラマスとここで勝負したいと思っていた。
今がその攻めるべきタイミングだ。

明日になるとダムの放水の関係で急激に水位が下がり、
今は水没している底石の頭が水面に出てしまい、鱒は着かないだろう。
「今が勝負の時だ」
と荒瀬に強い『パヴロ90SS』で、激流と化したランに潜む大鱒に刺激を与える。
鱒は、岩盤の後ろにできたポケットウォーターに着いていた。

「ドスン」
という重量感たっぷりの重いアタリと共に、
サクラマスが水面から水飛沫を上げて姿を現した。
即座の大アワセに異変を感じた鱒は、
強烈なヘッドシェイクを始め、荒瀬の中でもがいている。

『リバロス ブレイドウィザード86MH』をフルベンドさせて、
ラインを魚体に巻かれないようテンションを強く保ち、頭を上流に向かせると、
サクラマスは流れになじむようにおとなしくなった。
そこから流れの中を上り始めると、
あっという間に自分の立ち位置より上流まで遡上していく。
その様子に、ひと安心する。

この荒瀬は、一気に下られると厄介な場所。
下流は流速がさらに速く、ファイトするには危険であるため、
早々に上流から手前に引き寄せ、その状態で時間を稼ぐ。
やがてランデイングに成功した。

超エキサイティングなファイトに必死で、一連の動作の記憶が鮮明ではない。
それほどこのランとサクラマスには興奮させられた。
この立派な体躯の鱒に目をやると、
荒瀬で大型の鱒を仕留めた達成感が、ひしひしとわき上がってくる。
神通川の上流域でしか味わえない感動に、
またも『パヴロ90SS』が導いてくれた。

この1匹は、迫力ある体躯の体長64.5cm、体重3.8kgの夏鱒。
夏鱒に変貌してきたサクラマスに、季節の移り変わりを感じる。
とてつもなく長く、同時に短いサクラマスシーズンが、終盤を迎えようとしている。
『パヴロ90』シリーズを手にした今季の後半戦からは、
驚くべき釣果たちを得ることができ、その新性能が立証されたシーズンとなった。

来春のサクラマスシーズンが、今からさらに楽しくなりそうで仕方ありません。