リバロス ブレイドウィザード86MH
ロンズ シャローエディション9cm
Sブルー/ピンク
ステラ4000XG
PEライン1.2号&ナイロンリーダー5号
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド セージグリーン
コットンツイル・ロゴキャップ チャコールグレー
富山県 神通川(じんつうがわ)
2016年5月2日
午前7時10分
晴れ
16℃
12℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

5月の最盛期に突入した富山県・神通川の上流域を攻略するため、
昨日から水温の上昇を期待していた。
まだ暗い早朝でも風が暖かく、水温の上昇していることを想像できる。

昨日までは深場の釣りをしていたが、
沈んだサクラマスはすでにルアーを見飽きている可能性が高い。
増水から水位が下がると、それまで水没していたポイントが広く露呈し、
そのために適水勢の流れとなったランを新たに選択した。

早朝の勝負に選択したポイントは、
水深の浅い瀬頭とそこから下流に続くシャローエリア。
こういった場所では人的プレッシャーは厳禁であるため、
先行者の居ないことが前提の釣りになる。
周囲に人の気配を気にしながら、広い河原を歩いてポイントを目指した。

ちょうど朝日が昇った。
日差しを感じたころに河原に立ち『パヴロ90SS』を流して流速を確認した。
すると大岩が川底に敷き詰められたこのシャローエリアでは、
点在する大岩でラインにもプラグにも根擦れが発生してしまう。
そこで『パヴロ90SS』から、一定の表層レンジを引くことが可能な、
『ロンズ シャローエディション9cm』に結び換えた。

この流速に『ロンズ シャローエディション9cm』は軽快なセルフアクションを生み出し、
さらに時間帯はいつヒットしても不思議ではない。
好条件な状況にほどよい緊張感が心地いい。
絞れた瀬頭から釣り下り、川幅が開けた辺りに差し掛かると、
『ロンズ シャローエディション9cm』Sブルー/ピンクにヒット!

ロッドが倒される強いアタリに大アワセを即座に一発入れると、
強い流速の瀬の中で、
「グン、グン」
とヘッドシェイクで反応し、下流へ逃れようとゆっくりと下り始めた。
『ロンズ シャローエディション9cm』をしっかりくわえたであろう感触のヒットに、
すぐにフックが外れそうな気配はない。

その後、ヘッドシェイクしながら流心を上流に上り始めても同じ重量感。
『リバロス ブレイドウィザード86MH』がフルベンドしたままの状態が続き、
「大型のサクラマスに違いない」
と確信する。
緩流帯に寄せても、すぐに流心へと戻ってしまう相手は、
流石は強い瀬に定位していた力強い大鱒。
その引きには恐怖を覚えるほどだ。

水中にやっと姿を確認すると、
『ロンズ シャローエディション9cm』はいわゆるハーモニカ食いされて、
ベリーとテールのフック両方がガッチリと口に掛かっている。
「これなら外れる心配はない」
鱒にしっかりバイトスイッチが入ってのヒットだったようだ。
このフッキングだから、長時間のファイトに勝利できたのだろう。

水際に横たわる大型サクラマス。シャローエリアで掛けた快心の1匹。
体長68.5cmの迫力の魚体に、
早朝の河原で独り至福の時間を迎えることができた。

サクラマスは淵や深瀬に定位している可能性が高く、
いつでもシャローエリアや荒瀬にいるとは限らない。
しかし強烈なファイトを経験できるエキサイティングなこの釣りは、
やはりこうした場所だからこそ味わえる。

確率は低いが、釣り上げた1匹の満足感が大きいと私は感じている。

「理想のサクラマス釣りだった」
と言える神通川釣行となった。