リバロス ブレイドウィザード70L
ロンズ ファーストシンキング7cm
(アングラーズパラダイス・オリジナルカラー)
ステラ2500HGS
PEライン0.6号(12.6ポンド)&ナイロンリーダー11ポンド
プラウ75SL
ブレイドバー ガンメタ&ブロンズ
メッシュバック・ロゴキャップ カーキ/ダークブラウン
長野県 天竜川(てんりゅうがわ)
2015年5月23日
午後0時30分
晴れ
未計測
17℃
アングラー:松澤 敏之(まつざわ としゆき)長野県下伊那郡在住

今年の天竜川が解禁し、結果が出せないまま3カ月が過ぎた。
今日も懲りずに早朝4時に起床し独りで天竜川へと向かう。
今回はいつもより下流エリアからスタートし、上流エリアへと上がっていく予定だ。
しかし3本目のランを流し終えても魚からの魚信はおろか、
多くのルアーたちを失うだけの状況で、
スカスカになってゆくルアーワレットをのぞき込み、ため息のような深呼吸をした。

こんな時は愉快な仲間との釣行がモチベーションを上げてくれるのだが…
気を取り直し、4本目のランへ突入。しかしまたもやルアーをロスト…
ポイントは良いはずだが、
集中できていないのか、良いイメージが湧いてこない…

そんな時、上流に目をやると、
天竜フリークで我々のムードメーカーでもある植田さんが登場。
実は朝の釣りを終え、自宅で休んでいるという植田さんに、
「今日はもう出ないんですか?」
と言う遠回しなお誘いを入れてあったのです。
割と高確率で魚を釣るのはもちろん、いろんな意味でミラクルを起こすこのお方。
先週もリールに巻いておいたPEラインを全部魚に持っていかれ、
釣り終了となりやむなく川を後にした強者さん!? です。

片手を上げてあいさつをし、そのまま残された区間を釣り下っていくと、
「うぉ〜っ!」
と言う、悲鳴に似た声が背後で響いた。
振り返ると、植田さんのロッドは大きく曲がり、グングン引き込まれている。
「そこ僕が探った所なんですけど…!?」
なかなか寄ってこない魚と楽しそうにファイトする植田さん。
しばらく一進一退の状況が続き、『プラウ75SL』に横たわったのは、
シルバーボディの極太レインボーでした。

「やられた…」
「今日も持っていかれた…」
しかし気分はすごくいい。
久しぶりに見る事ができた天竜川の良型レインボー。
仲間と喜びを分かち合えることはすごくいい。
すると植田さんが、
「まだ居そうですね! 少し時間をおいて流したら出るんじゃない?」
と言うので、再度上流から流させてもらう。
『ディノバ65MR』から、「ここぞ!」と言うときに使用する、
『ロンズ ファーストシンキング7cm』へとチェンジした。

30分ほど掛けただろうか、先程植田さんがヒットさせた場所に差し掛かった。
対岸の流心脇へキャストした『ロンズ』を5mほど下流に送り込む。
PEラインを通して伝わる『ロンズ』の躍動感。
そして流心へ差し掛かる際、ロッドの長さ分だけさらに『ロンズ』を送り込んだ。
すると何かが小さくゴツと当たった。
「マジで!?」
半信半疑ではあったが、ロッドを持つ右手が勝手に反応し、大きくアワセを入れる。
それと同時に、魚は一気に下流へとダッシュした。

このゴツゴツした引きは、
今シーズン何度も味わった男爵(真鯉)系のビッグファイトとは全くの別物。
このラインの先に居るのは、間違いなくニジマスである事を確信した。
『リバロス ブレイドウィザード70L』が大きく激しく揺さぶられる。
久々に味わう暴力的なスピードとパワー。
いつもなら焦ってしまうような走りに対しても、
今日は不思議と冷静に楽しんでいる自分に驚いた。

数分のやり取りの後、『プラウ75SL』に滑り込んできたのは、
これまたギンピカ極太のレインボー。

「おめでとうございます!」
一部始終を見守ってくれていた植田さんが、祝福の言葉を掛けてくれる。
やっと今年もレインボーに出会えたという安堵の気持ちと、
お互いが同じポイントで結果を出せたこと、それが本当にうれしかった。

「まだ居そうですね! 少し時間をおいて流したら出るんじゃない?」
この言葉がなければ、2流し目はなかった。
今回は植田さんのミラクルを少し分けていただいたと感じています。

今後もこの愉快な仲間たちと、そしてスプリーモと川に立ち、
楽しい時を刻んでいきたいと思います。