リバロス ブレイドウィザード80M
ディノバ80MR(ミディアムランナー) Sブルー/ピンク
ロンズ シャローエディション9cm Sアユ
ステラ4000XG
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド セージグリーン
メッシュバック・ロゴキャップ ダークグリーン/カーキ
北陸地方 某本流
2015年5月1日
午後0時30分
快晴
25℃
9℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

長期の休日のゴールデンウイーク・サクラマス遠征。
例年と違い今季の北陸地方は降雪量が異常に多く、その雪代による増水で、
サクラマスは最上流域へと遡上していることが容易に想像できる。
海の見える下流から大きな堰を越えた最上流部まで、
この河川の全域が釣り場となるこの季節は、
何処で釣ろうか選択肢が大きく広がり実に楽しい季節。

だが、悲しいことにシーズン終盤が近い。
このゴールデンウイーク中にもう1匹釣りたいという気持ちでの旅で、
期待度はマックスに達している。
深夜の出発を決意して車を走らせたが、
到着は日の出から1時間過ぎた午前6時となり、睡眠時間はゼロだ。

それでも、ゴールデンタイム(サクラマスを釣りたい時間)には間に合ったが、
一つ目のポイントではハズレくじを引いてしまった。
2カ所、3カ所と次々にポイントを回るが、
下流部は雪代による増水で河川の流れが大きく変わってしまい、
苦戦を余儀なくさせられた。

河川地形の変わらない最上流部へ遡上した鱒に狙いを定めて大きく移動した。
この辺りは急流河川の最も激しい流れの連続する区間だが、
その中でも比較的に穏やかな流れの場所に目がとまった。
「よし、この場所だな」
とライトなタックルの『リバロス ブレイドウィザード80M』を取り出して、
ルアーはサクラマスの闘争心に火をつける着火剤となる、
『ディノバ80MR』をここでもセレクトした。

1mほどある岩が敷き詰められた瀬で、
『ディノバ80MR』を根掛かりさせないように泳がせることに集中している。
すると巨大なテトラが一つ対岸寄りに沈み、水面にヨレが発生しているのが見えた。
この辺りからが狙っていた所で、流れが唯一緩くなる瀬の中央部。
「最上流域でサクラマスが休むなら、ここしかないな」
と下流に見える沈みテトラの上流部にサクラマスが着いていることを想定して、
そこに鋭角のU字ターンを決めたが、反応はなかった。

少し下流に立ち位置を変えて、ラインを絡ませないように神経を集中させる。
対岸のガケと沈みテトラの間は2mほどの距離。
アップクロスでそのすき間にキャストして『ディノバ80MR』を高速で走らせると、
水面まで大きな魚体が浮上した。
「イワナか!?」
それにしては大きい。
60cmはありそうな鱒はさらに激しさを増して『ディノバ80MR』に絡みついてくる。
そのまま川幅の中心部まで追ってきた鱒が、
『ディノバ80MR』をボディーアタックで弾き飛ばした。
「サクラマスだ!」
しかもデカイ!

PEラインをハイギアリールで高速回収し、直ちに次のキャストに入る。
口は使わなかったが、
沈みテトラに戻っていったサクラマスはまだ興奮状態でいるはず。
今度は上流からU字で沈みテトラの裏へ回し込む。
そこで『ディノバ80MR』をトゥイッチで激しくローリングさせると、
「ズドン」
と一発で食らいついた!

ラインブレイクを避けるため、
『リバロス ブレイドウィザード80M』をバットから曲げて、
テトラ裏に着いているサクラマスを一気にそこから引き離し、
流れの穏やかな場所でしばらく泳がせる。
フックの掛かり具合を確認すると『ディノバ80MR』を丸飲みの状態。
これなら容易くは外れないだろうと鱒を自由に走らせる。

超クリアーの水質なので、
時折激しく抵抗する良型のサクラマスが水中に見え、熱くさせられた。
徐々におとなしくなっていく暴れ方に、ランディングの時がきた。
今季3匹目のファイトなので焦りはなく、主導権も完全にこちらにある。
水面に頭を出したサクラマスは何事もなかったかのように、
『プラウ90SL』に滑り込むように収まった。

数々の堰堤や苦難を乗り越えてここまで遡上してきた60cmオーバーの鱒。
そんな鱒を手にしたという喜びが沸き上がり、
その美しさにしばらく釘づけとなるほどだった。
そんな大切な鱒だから、体力の回復を待ちしっかりとリリースを完了させた。

昨年のゴールデンウイークはサクラマスを釣ることが叶わなかったが、
今年は初日から体長62.5cmの大型に出会うことができた。
これは睡眠をとらずになんとか朝に到着したことと、タックルのおかげだろう。
存分に休日を楽しむことができた。

上流域の激流の釣りでも、『ディノバ80MR』の威力は衰えることがない。
今回も活躍してくれ、
今季3匹のサクラマスにボロボロにされてしまった「Sブルー/ピンク」カラーは、
敬意を払って引退させることにしました。
この後もさらに上流を目指すと、
『ロンズ シャローディション9cm』に美しい魚体のニッコウイワナが2匹ヒットした。

丸々と太いパーフェクトなイワナたちとサクラマスは、
いかに生育環境が良いのかを示してくれているのではないでしょうか。

大自然の中で休日を楽しむことで実にそう快な気分になり、
夜は温泉浴と北陸の海の幸を味わい乾杯。

ゴールデンウイークを最高に満喫した1日となりました。