リバロス キャニオニック52L
プラスチック製シンキングディープミノー 5cm
10ステラC2000HGS
PEライン0.3号(6ポンド)&ナイロンリーダー7ポンド
ブレイドバー ガンメタ&ブロンズ
メッシュバック・ロゴキャップ カーキ/ダークブラウン
長野県 某支流
2015年4月24日
午後4時
晴れ
未計測
13℃
アングラー:松澤 敏之(まつざわ としゆき)長野県下伊那郡在住

「そろそろ水況が良くなるころだな、
きっと水温が低いだろうから、狙うなら夕方がよいのか!?」
この河川には、ウェブで確認できる水位観測のテレメーターやライブカメラがない。
勘を頼りに『リバロス キャニオニック52L』と共に目的の河川に車を走らせる。

川に着くと、まだ増水傾向ではあるものの、水色はささ濁りで最高のコンディション。
突然の大物に備えて5cmシンキングミノーのフックを#12の太軸のものと交換し、
念入りにタックルをセットした。なぜなら、
前回『オーナーズパーティー! No.253』でエントリーさせていただいた翌週も、
46cmの良型ブラウントラウトをキャッチしていたのです。
しかし、どちらの魚にも#14の渓流用フックは見事に伸ばされていましたから。

今回選んだポイントは、前回ブラウンをキャッチした場所から少し上流の深瀬。
左岸寄りにあるメインの流れに、分流していた流れが右岸から再び合流してくる所。
水深は1m程度で、適度な大きさの石もあり流速もいい!
水温は前回より3℃高い13℃と、期待できる条件だ。

少し上流から5cmシンキングミノーを送り込み、丁寧に釣り下るが反応がない…
「なんで?」
さらに釣り下る。
もうこのポイントの核心部には来ているはず…
「まさかこのままチーン(終了)ですか?」
ここでルアーを新品の5cmシンキングディープミノーにチェンジした。
対岸のブッシュ際へキャストして潜行させた後、深度をキープしたまま、
ミノーが流心をゆっくりスイングしてくるイメージをする(あくまでもイメージですよ)。

そして、いざキャスト!
結果はその第1投目で出た。
着水後、ルアーを少し送り込んでからPEラインを張り、
ルアーの波動を感じる程度に2回ほど誘ったところで、
「ゴンッ! ジ〜〜〜! ドバーン!」
いきなりのヒット、ダッシュ&ジャンプだ。
その直後、
再び『リバロス キャニオニック52L』がバットから曲がりドラグ音が鳴り響く。

「凄いスピードとパワーだな、この魚を捕れるのか…」
ちょっと不安になる。
さらにあることに気付いた。
「このルアーは新品のためノーチェックだったけど、細軸フックのままだったよね…」
「仕方ない、ゆっくりやろう!」
「でも時間かけるとバレちゃうんだよな〜」

釣り人はこの短時間のなかでさまざまなことを考えるのですね。
しかし、不安要素がある以上無理はできず、急に腰抜けファイトになってしまった。
その後、魚がおとなしくなったところで寄せに入るが、
一定の距離を保ったまま寄ってこない。
そしてまた走られることを数回繰り返し、こちらから魚に歩み寄り、
間合いを詰めてなんとかランディングに成功。

この河川規模にしては立派な45cmのブラウントラウトだった。
ヒレも整い精悍(せいかん)な面構え!
充実感、達成感、安堵感が溢れてくる。

しばらくその魚体に目を落とし、釣り人としての至福の時を味わった。
そして、素晴らしいファイトをしてくれたブラウンくんに、
「ありがとう」
を言い、川の神様に感謝し、記念撮影後に優しく川に帰してあげた。

どんなに頑張っても釣れない時はテコでも釣れない。
しかし突然やってくる、出会えた喜び、満たされた気持ち。
だから釣りはやめられない。

また新たな出会いを求めて、スプリーモと共に川に立ちたいと思います。