リバロス ブレイドウィザード90H
ディノバ80MR(ミディアムランナー) Sブルー/ピンク
ステラ4000XG
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド ブラック
コットンツイル・ロゴキャップ ダークオリーブ
福井県 九頭竜川(くずりゅうがわ)
2015年3月15日
午前7時10分
晴れ
3℃
6℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

本年度もサクラマスシーズンの到来に、
思う存分にサクラマス釣りを楽しみたいという気持ちから、
今季好調な長野県・犀川の釣りは諦め、広い河川規模を誇る福井県・九頭竜川へと出発した。

3月中旬とはいえ、爆弾低気圧の張り出した北陸地方は真冬に逆戻りしていて、
水源地となる上流部の九頭竜湖周辺の積雪は、2mはある。
前日からの降雨と雪の悪天候のハードな釣りに、体力と集中力が持続できるだろうか?
そんな状況から、比較的足場が良くエントリーが容易な、
下流域のポイント・通称「越前鉄道」から「JR鉄橋」までの区間を選んだ。

早朝、かなり冷え込んだために霜が降りているなか、日の出の前から川に立ち、
サクラマスの気配を察知するため、『ロンズ フローティング9cm』で広範囲を探る。
昨日の釣りでは、水深のあるプールからサクラマスの反応は皆無であったため、
トロ瀬の瀬頭にあたる流れ込み部から、流速の穏やかになる所までを狙った。
この場所を80mほど釣り下るとちょうど日の出の時刻と重なり、
ゴールデンタイムがやってきた。

再び上流に戻り、今度は瀬頭の更に上流に広がるシャローエリアを、
『ディノバ80MR』の派手なローリングアクションとダブルリップから発生する波動で誘う。
数年前の富山県・神通川では、ひと流しして反応がみられなかったランから、
その後に試した『ディノバ80MR』のアクションに、
完全にバイトスイッチが入りまるで狂ったかのように、
数々の大型サクラマスたちが襲い掛かってきた。

川底に『ディノバ80MR』が当たりそうな感じから、このシャローエリアの水深は50〜60cm。
そこから下流へ徐々に水深が増していく、なだらかな川底地形だ。
今季フレッシュな個体が釣れているから遡上ルートであることは間違いないだろう。

水深が少し深くなった辺りでダウンクロスの角度になったところで、
上流にミノーが頭を向けた状態から、
リフト&フォールに近い誘いとラインスラックを回収するのみのリーリングでバイトを待つと、
やはりサクラマスは『ディノバ80MR』を襲った!
明確なアタリが伝わったことから、完全にバイトスイッチが入ったことが推測された。

30mほど下流でのヒット。
1年ぶりのサクラマスの感触を得ながら、距離があるのでゆっくりとPEラインを回収し、
目の前まで引き寄せると、朝日に照らされて水中でギラギラと輝く魚体が確認できる。
やはり、朝日が昇るゴールデンタイムはサクラマスの姿が一番美しい瞬間だと、
私は個人的にはそう感じていることから、早朝にヒットしたことはうれしい限りである。

いよいよ、『プラウ90SL』の出番がやってきた。
しかし最後のバラシという恐怖の瞬間でもあるからフックの位置を確認すると、
『ディノバ80MR』が口の中に飲み込まれている状態で、
テールとベリーのフックが両方ともしっかりと刺さっているのが確認できる。
水面で最後の激しい抵抗をみせるが、
フックが外れることはないだろうと思い『プラウ90SL』でランディング。

頭が小さく見えるほど太い魚体のサクラマスは、少し小さいけれど、
体長55cmのフレッシュランの個体のようだ。
今年もシーズン早期に結果を出すことができたなと、デジタルカメラを取り出し、
これから撮影しようと安心したその瞬間に、
サクラマスは水飛沫と共に消え、川に戻っていきました。

しっかり記念撮影をすることができなかったのは残念だが、
記憶に残る1匹には間違いないだろう。
そう自分に言い聞かせ、同時に、2015サクラマスシーズンの開幕となりました。