リバロス キャニオニック52L
プラスチック製シンキングミノー6cm
ステラC2000HGS
PEライン0.8号&フロロカーボンリーダー8ポンド
プラウ75SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド シグナルレッド
信州 某山岳渓流
2014年9月22日
午後2時
晴れ
15℃
未計測
アングラー:新谷 誠(しんや まこと) 長野県安曇野市在住

今年は9月になると大好きな犀川(さいがわ)に入らず、
時間を見つけては『リバロス キャニオニック52L』を手に、
ヤマメを狙いにいく日々が続いていた。
だが、なかなか秋ヤマメを釣ることができずにいた。
釣りたいのは信濃鱒!
今年から初挑戦の釣りだ。

何度も通い、場所の把握や釣り方を勉強する日々が続く。
「本当にヤマメは居るのか…?」
「魚の定位しているレンジにルアーは入っているのか…?」
「この動かし方でいいのか…?」
そんな7回目の釣行の時だった。

小さな淵の白泡下にルアーを入れて引いてくると、
「ガツン!」
アワセを入れるとロッドが絞られ下流にラインが持っていかれる。
その時、黒く赤い奴が見えた。
「デカイ! 50cmはある!」
ロッドを起こして浮かせに入るとローリングし始めた。
足元まで寄せてこのまま無事にランディングかと思ったが、
「バチン!」
音と共にスッと軽くなり、魚は流れの中に消えていった…
一瞬何が起こったのか理解できなかった。
ローリングされフロロカーボンリーダーが歯に触れたのか?
傷が入っていたのか?
衝撃だった…

「またか…」
相当な精神的ショックを受けて帰宅した。
なぜなら1週間前にも犀川で50cmオーバーのニジマスをバラシ、
70cmオーバーの雄のブラウントラウトを、
ランディング寸前にフックを伸ばされて捕り逃がしていたからだ。
「このバラシの連発から、何とか脱出したい…」

気を取り直して信濃鱒を狙いに朝から川に立ち、キャストを繰り返していた9回目の釣行。
午前いっぱいロッドを振り切って、
「今日もダメだったか」
と車に戻り、下流に向け車を走らせていると、
珍しく今日は誰も入っていないある1つのポイントが目に付いた。
「夕方の用事まであと少し時間があるな! 最後に入っていこう!」

すると10投ほどだろうか、反転しながらヤマメが岩影からチェイスしてきた。
「惜しいー!」
少し場を休ませ、立ち位置を変え、
深い場所に沈めてからアップストリームで誘ってくると、
「カツン!」
と違和感を覚えたのでアワセを入れると、
「ジッー!」
ロッドが曲がり、澄んだ川の中に黒い影が下流へ走るのが見えた。
今度はキャッチしたい!

慎重に魚を浮かせてゆっくりと寄せ始める。魚が近づくにつれ手が震えた。
「あと少し…」
『プラウ75SL』を手に魚に近づき無事にキャッチ!
『プラウ75SL』に横たわったのは40cmの雄ヤマメだった。

前回に掛かったヤマメよりサイズは小さく、
信濃鱒と呼べる魚なのか分からないが、
初めての秋ヤマメがうれしくてたまらなかった!

久しぶりにいい魚を釣り上げ、手が震え、感動した。

「これからもこの感動を忘れずに、スプリーモと共に楽しんでいきたい」
改めてそう思わせてくれた、そんな1匹だった。