リバロス ブレイドウィザード90H
ディノバ80MDR(ミディアムディープランナー)
Gブラック/オレンジ
10ステラ4000XG
PEライン24.5ポンド&フロロカーボンリーダー23.5ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド ブラック
メッシュバック・ロゴキャップ カーキ/ダークブラウン
長野県 犀川(さいがわ)
2014年8月24日
午後3時10分
曇りときどき雨
27℃
18℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

約2カ月ぶりの犀川での釣りなのに、
安曇野の犀川フリーク6名が集まった前夜祭で飲酒してしまった。
夜はその友人宅に泊めていただけるという準備の良い前夜祭で、
おかげで盛り上がり、飲酒しすぎたようだ。
翌日の釣りはどうでもよくなってしまい、ぐっすり寝てしまった。
気がつくともう朝の9時過ぎだ。

犀川に到着した時刻は11時ごろになってしまった。
この時間になっても体が重いから、
比較的安全な犀川漁協エリアのランを選択したが、一向にアタリすらない状況。
理由は簡単に考えられる。完全に飲酒しすぎである。
そんな訳で、夕方まで釣りをしてみた結果は、ノーフィッシュ!
温泉でリラックスして、夜は独りボッチの寂しい車中泊で翌日に備えることにした。

早朝、まだ暗い午前4時半に起床して、
昨日ノーバイトを食らった犀川漁協エリアのランを軽く流して、またもやノーバイト。
気分を一掃しようと、
犀川殖産漁協エリアの「瀬口」(ポイント名)に移動して、
橋の下流から川に入り釣り下ることにした。

国土交通省の水位で陸郷(観測所名)が110cm。
普段より高めであることから、左岸側に入る。
岸際のウェーディングで腰までつかるほど水位が高く、濁りも強い。
流心際から手前の岸際に出てきている鱒を狙い、
水深と流速に合った『ディノバ80MDR』Sブラック/オレンジを選択した。

対岸を流れる流心脇にアップクロスで『ディノバ80MDR』を落とし込み、
ロッドを「バシバシ」とあおりながら、川底に当てないように低層で誘う。
強いアピールで鱒に追わせて、
4〜5m下流の岸際で『ディノバ80MDR』をターンさせた後、
リトリーブで回収中にヒットさせることをイメージしている釣り。
広い川の対岸から手前までをルアーで引き倒す、広範囲を探る釣りだ。
いつものスローなボトムの釣りとは異なり、
川の流れより速いリトリーブスピードのアレンジで大型魚を狙う。

20mも釣り下ると、その時が来た!
回収のリトリーブに入り、岸際の下流4〜5mの所で、
「ドン」
とラインが止まった。
同時に、『リバロス ブレイドウィザード90H』が一気にバッドまで曲がる。
アワセを一発入れたが、あまりに動かないので根掛かりと思った瞬間、
「グッ、グッ」
と2回、ロッドがベリーまで曲げられる。
そしてスプールが物凄い勢いで回転して、PEラインが引き出されていく。
全く止まらず、150m巻きのPEラインがすべて引き出され、
下巻きのナイロンラインまでが出ていってしまった。

対岸下流の流心で止まり、川底にはり付いた。
時折、バッドまで曲がるほどの鱒のヘッドシェイクが続き、
その状態で時間だけが過ぎていくが、まったく寄せられない重量感。

数年前に経験した80cmクラスのニジマスのファイトと、
この鱒の引きが相似していることに緊張が走った。
あの時は約70mのダッシュを3回も披露され、
最後は身切れでフックアウトされて姿を消された。

「長期戦に、フック、ラインは耐えることができるのか?」
『リバロス ブレイドウィザード90H』がバッドから曲った状態のまま、
耐えること約10分が経過すると、
対岸下流から対岸の正面位置まで引き寄せてきたが、
それでもPEラインは70mぐらい出ている。
更にPEラインを回収しようとリールを巻くと、
「ズシ、ズシ」
とリアグリップを脇に挟んで耐えるしかない強烈なヘッドシェイクが始まり、
その度にドラグが、
「ジ、ジ、」
と鳴る。
次の瞬間PEラインから重量感が無くなり、
「跳ぶぞ」
と思ったが、リールを巻くとPEラインとルアーが戻ってくる。フックアウト。

回収された『ディノバ80MDR』のフックを見ると伸びていない。
完全に身切れであった。
どうすることもできなかった圧倒的なパワーに落胆した。
数少ないチャンスを逃がしてしまい悔やんでも悔やみきれないが、
「犀川本流の釣りには夢がある」
そう思い、自分に言い聞かせながら、場所を「野平」(ポイント名)に移動した。

ここも大型魚の一級ポイントだ。
しかし最近は、大勢の釣り人からのプレッシャーからか、
釣れなくなったと評判ではあるが、増水から減水のタイミングなので期待は大きい。

瀬頭に立ち、下流のヒラキの激流へと『ディノバ80MDR』をキャスト。
ドリフトさせ、ロッドワークで上下に跳ね上げ、
誘いを派手に入れると直ぐにヒットした。
やはりこの好機に鱒のスイッチが入ったようで『ディノバ80MDR』に食らいついた。
小型ではない引きに、40cmは軽く超えているなと確信できる。
今度は主導権が自分にあるようだ。

『リバロス ブレイドウィザード90H』をバッドまで曲げ、
PEラインをほとんど出さずにファイトすると、
パワフルなブラウントラウトが『プラウ90SL』に収まった。

夏の終わるこの時期になると、鱒たちは餌を飽食している。
47cmのコンディションの良い魚体で、太さがあった。

引きも強いので、掛けてからも楽しませてくれた。

久しぶりの犀川では、危険な前夜祭と、
超大型とのエキサイティングな本流釣りを楽しむことができました。