リバロス ブレイドウィザード90H | |
ディノバ80DR(ディープランナー) Sドジョウ(ノースカラー) |
|
イグジスト3012H | |
PEライン19ポンド&ナイロンリーダー22ポンド | |
プラウ90SL | |
ブレイドバー ブロンズ ネットバンド シグナルレッド コットンツイル・ロゴキャップ ダークブラウン |
|
山形県 最上川(もがみがわ) | |
2014年4月16日 | |
午前11時48分 | |
晴れ | |
13℃ | |
9℃ |
あまりの春の陽気続きに…
放浪のムシがうごめいて、日々切なくてしようがない。
外の空気の冷たさと日差しのジリジリが、絶妙な誘惑をしてくる。
そしていよいよ、フルムーンウイーク。
雪代によるハイウオーター時の、風情最高の釣りイメージが胸の奥に広がる。
購入したばかりの『プラウ90SL』を眺めながら、
大好きな大鱒さんたちに気持ちよく収まっていただこうと魂を込め、
夜な夜なニタニタと祈るようにオイルを塗って磨き上げていた。
ついに最上川へやってきた。
ウェブで数値を見て想像していたより、幾分か濁りが薄く、期待に拍車がかかる。
昨年は入院騒ぎでシーズン丸々釣りに来られなかったので、
2年分の期待や情熱を解き放ちたいと思っている。
珍しくメラメラして挑んだ。
朝マヅメに幸先よくサクラマスたちに恵まれたことで、
昨年のブランク分のウオーミングアップができた。
ファイトミスもバラシもない完封でキャッチ&リリースを重ねられたので、
気持ちに余裕がでる。
あとは大河の最上川らしい良型個体を釣ることに集中する…
早瀬が複合的に混じる長い約10kmのトロ場区間へ移動した。
この辺りのランは潮の干満で遡上の気配が濃厚なタイミングに気を吐く、
これまでの私的には実績区間で、
山形県のサクラマス遊漁規則の変更以前は、冬の釣りでよく通ったポイントだ。
流されて漂着した沈んだテトラなどのカバーがストラクチャーとなり、
ブレイクライン沿いに留まっている好条件の場所で、
瀬と瀬に挟まれた押しの強いトロ場の区間になる。
春先はハイウオーターの増水により、
魚があまり動きたがらない状況を主体としたアプローチが必然的に多くなる季節。
ブラックバス釣りのパンチング釣法みたいに、
安息している魚に対してアッと反応させるアプローチが、
この時期のトラウトにも有効だと思っている。
ハイウオーター期は、濁っている川が魚にとっての日常的な環境になる。
だから魚の視覚以外にもアピールする強い波動を期待でき、
深めの水深へのダイブ&急旋回を自在にコントロール可能で、
さらに速い流れの中でも任意に沈下コントロールが行える、
ベタ惚れのディープランナー『ディノバ80DR』を選択した。
『リバロス ブレイドウィザード90H』とのコンビでは探れる水深が格段に広がる。
潜行到達点の限界に挑むと、
川の中の情報量が膨らみ、頭がついていかない場面もあるほど。
ついついディープレンジ探索に没頭するあまりに釣りからまるで離れ、
ただのダイブチャレンジャーになってしまって頭をかくほど、
深場狙いに確信が持てるルアーだ。
日頃から『ディノバ80DR』にがっちりと深場の修行をさせてもらっている。
沈んだテトラ周りの中層低めの点撃ちの釣りを実行していく。
数個目のテトラを狙い、広角や狭角のダウンクロスでトレース層をキープし、
テトラの流れのウケ側にジャーク、強制的に『ディノバ80DR』を回頭させてターン。
狙いのレーンに切り込ませて、流れがテトラに干渉してできた波の中で、
『ディノバ80DR』を横向きに見せてアピールできるよう、
喰わせのタイミングを長引かせるように操作。
息を殺して魚の追尾を感知中…
「フン」
とPEラインが唸る。ほら居た!
ナイスな重み。
「デヤン! デヤン!」
感触を聞きためてから、
竿をなるべく延ばしてリールを巻き、強引にリフトしてテトラから引き離す。
腰を回し引きずるようにして、ローリングに制動プレッシャーを掛けた。
頭がこちらに向いたことを確認し、パンチのあるフッキング!
途端にダッシュ。
「お〜、ハエ〜!」
…6、…7秒。
持っていく、持っていく、距離が長い! 元気いいな!
まずは一発20mくらい離された。怯みすぎたか?
スプールをホールドしつつ状況が落ち着くまで、興奮を抑えた。
こう着状態の魚に流れがのし掛かる。
1kgテンションのドラグを微動させながら『リバロス ブレイドウィザード90H』がためる。
下流から引かれているようなイメージを与えるべく、ラインプレッシャーを掛ける。
「反転させないぞ!」
うまく前方の沖側に走らせた。
リーダーが弦鳴楽器のハープのような振動を出したりして、
一瞬、跳ねそうな嫌な挙動をしている。
興奮してブルースリー風の奇声を2回も上げると、
漂着物だらけで足場の悪い所に乗らなければならない成り行きに。
よろつきながらもスクワットポーズで『プラウ90SL』を構え、
ズバッとうれしいフィニッシュ!
「ナイスサイズ!」
朝マヅメのサクラマスたちも満足できたが、
この1匹は大河の最上川らしい良型で、さらに感動だった。
さて、今日はよく頑張った。
温泉に入って、ご褒美に米沢牛でも食べようかな。