リバロス ブレイドウィザード80M
ロンズ フローティング9cm Sアユ
10ステラ4000XG
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド ブラック
コットンツイル・ロゴキャップ ダークオリーブ
北陸地方 某河川
2014年3月16日
午前9時15分
曇りときどき晴れ
10℃
6℃
アングラー:久保田和敏(くぼた かずとし) 山梨県笛吹市在住

少し暖かくなった3月16日の週末。
毎年の恒例となっているサクラマス釣りの季節がやってきたので、
北陸地方へと今期の川の下見を兼ねた2014年初釣行。
その前夜は、山梨県甲府市のプロショップ「グッドフェローズ」に、
サクラマス釣行のタックル準備をするために立ち寄った。

初対面のお客さんと店長さんと釣り談義に花が咲いてしまい、
ついつい長居をしてしまった結果、ショップを出た時間は深夜の12時を過ぎていた。
就寝する時間は無くなってしまい、
一睡もしないまま北陸地方へ出発することになってしまった。

「朝までに到着できなければ、釣りをする時間が足りないな」
今回は日帰り釣行だったのだが、無理を承知で出発したのには理由がある。
2〜3日前から、川は雨と気温上昇による雪代が出て増水していた。
それが増水から減水に転じて濁りも回復してきている。
そのためサクラマスたちの遡上が期待できるからである。

午前7時に川に到着。
なんとかゴールデンタイムに間に合うことができた。
しかし、川は大きく変容し、昨年とはまるで違う流れになっていることから、
その場から移動して最下流部の一番瀬、二番瀬が続くランのある場所に、
フレッシュな個体を求めて入ることにした。

この川は他の河川と比べると水深が浅く、平らな川なので、
ここはという明確なポイントが少ない。
川底に小さな窪みやスリットのある場所をピンポイントで狙う、
そういった釣りしか成立しない感じであり、実際に釣りをしながら川を歩かないと、
そんな場所を見つけ出すことができないほど地形変化が少ない。

下流域の河底は砂と砂利で軟弱なためか、
瀬頭には水深1mくらいのブレイクが形成されて、深く掘れている。
ここを『ロンズ フローティング9cm』Gブラック/オレンジで、
U字ターンの演出やダウンストリームでの逆引きで攻める。

『ロンズ』を回収しようと速巻きにすると、黒い大きな魚体が高速でチェイスしてきた。
その姿は、間違いなくサクラマスだ!
しかし、突然の出来事にヒットさせることができなかったが、フックには触れてはいない。
サクラマスの活性は高そうなので、希望はまだ十分にある!
そう思うと『ロンズ』のカラーをシルバー系のSアユに換えて、
チェイスがあったのと同じU字ターンのアプローチで再トライしたが、反応は無い。

1mほど下流でレンジを下げて同じくU字ターン、
直後にジャーキングで『ロンズ』を激しく踊らせると、
「ガツン」
とひったくられた。

すぐに水中でローリングするサクラマスが確認できる。
浅瀬に出たサクラマスは、水面で水飛沫を上げてもがいている。
主導権を完全に握られるほど巨大なサクラマスだ!
自己記録の更新になるかと思った瞬間、しかしフックアウトした。
軍配は巨大サクラマスに上がった。

あっという間の出来事に状況が飲み込めない。
あの太い魚体を目の前でしっかりと確認できているだけに、残念で仕方がなかった。
バラシという結果だが、サクラマスたちの遡上に希望が持てた。
釣り下り、50mほど下流のヒラキの砂底の窪みまで行く。
同じく『ロンズ フローティング9cm』をU字ターンでトレースし、ヒラ打ちさせると、
「ドン」
とロッドが引き込まれた。

連続ヒットに半信半疑だったが、
リールのハンドルを回すとサクラマスがローリングで暴れだし、
川底でミラーボールのように光る。
良型の引き応えに60cmはありそうなサクラマスだと直感した。

これもまた強い引きと激しいローリングだが、
昨年リニューアルした『リバロス ブレイドウィザード80M』がバットまで奇麗に曲がり、
暴れる鱒の動きをいなしてくれて、安心感を与えてくれる。
サクラマスは観念したのか急におとなしくなり、水面に姿を見せると、
『ロンズ』のフロントフックが絶対に外れない感じで口の中に入っているのが確認できる。

「今度は逃がさないぞ」
と『プラウ90SL』で余裕のランディング。

ウェーダーやジャケットにウロコの飛び散る、フレッシュランの個体である。

「今年も、サクラマスに出会うことができたな」
と思うと同時に、
「やっぱり『ロンズ』だな」
とスプリーモの関さんに感謝。

時計を見ると時刻はまだ午前9時15分。
3ヒット1キャッチで、これこそ本当のゴールデンタイムなのだろう。
一睡もせずに北陸まで走ってよかった。

次のゴールデンタイムは、いつやってくるのだろうか?
できれば今期絶好調の聖地・九頭竜川(くずりゅうがわ)でも味わいたいですね!