リバロス ブレイドウィザード90H
ロンズ スローシンキング9cm Gオレンジスラッシュ
セルテート3012H
PEライン19.4ポンド&ナイロンリーダー16ポンド
プラウ75SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド ココアブラウン
コットンツイル・ロゴキャップ ダークブラウン
新潟県 魚野川(うおのがわ)
2014年3月2日
午後1時48分
晴れ
1℃
3.4℃
アングラー:HARVEST秀(ハーベストしゅう) 新潟県見附市在住

2014年、魚野川解禁日の翌日。
今日はゴリゴリのワイルドフィッシュ狙い路線に戻るぞ。
愉快なおっさん連合の仲間たちは各自好き勝手するために、
それぞれ好きなポイントに散った。

夜明け前には目的のポイントに着いた。
冷え込みが身体に染みる、天気はもちそう…

雪野原を渡り、滑り下りる。
十分な懐のある深瀬の河原に立つと、雪で見えなかった先行者を確認。
そのルアーマンに声を掛けると、
先ほどスプーンに変えてからイワナが釣れたから、もうあがるとのこと…
解禁直後で魚はアクティブなのだろうけど、鋭い風が冷たく、
晴天と雪が交互に変わり続けて、朝の最低水温から一向に水温は上がってこない。

解禁直後の大きなランの後攻めの釣りは、
場合によりけりだが先行者がティージングしてくれたようなもの…
ラッキーはラッキー、きっと上めで反応がある、と直感した。

『ロンズ スローシンキング9cm』を選択。
今日の水温は4℃を切っているから、ベイトフィッシュはカジカを想定する。
ドリフトをベースに、ゆるキャラアクションを演出(なんだそりゃ)。
しかし低温&ローウォーターの釣りでは、
なかなか安定感のある釣り方なのでよく駆使している。

スプーニングでよく行うように、ポイントの水中地形を想像する。
障害物のある流心に向かって落ちるカケアガリの、一定の深さの所を平面的にとらえ、
その深さの川底に等深線を描くようなイメージをする。
次に仮想の等深線上に長い杭を立てるようなイメージを構築し、
見えない水中の川底地形を細分化して、戦術的に理解しやすいようにする。

ルアーをこうトレースしたいと考えるコースと、
水の抵抗を受けたルアーが実際にトレースしてくるコースは違う。
その誤差を感じながら、真っすぐにしたり、曲げたり、弧を描かせたりして修正し、
水中で思いどおりの演出ができそうなトレースコースを探していく。
そうしながら、ドリフトや瀕死状態のベイトフィッシュを模すアクションで探っていく。

こんな釣りになると、水中の長いリーダーに引かれたルアー自体が、
流れを横切る方向を向いているか、上流方向を向いているかが分からないといけない。
鱒の魚種によって水中のルアーの向いている方向に好みがあるようで、
魚に触れそうなほど近くをルアーでトレースできても、
その方向が合っていないと鱒が反応することが少ないのは、
これまで幾度となく目で見て経験してきている。

『ロンズ』は川の中で、このルアーの遊泳方向感覚がとらえやすく、
さらにボディの角度が上向き/下向き姿勢のどちらかも感じやすい。
そのため同じランの同じレーンの狙ったゾーンを、
他のルアーたちよりも手早く緻密に攻められる印象で、
僕がスプリーモのルアーのなかでも特に気に入っているモデルだ。

投げ始めて15分くらいで、久々にスカッと爽やかな、明確な反応。
「ゴン」
距離はわりに近く、約15m先の魚とガッチリとつながる。
魚種を判断し難いローリングで暴れているのだが、思い当たる魚種は2種…
浮いて姿を見せるまでワクワクだ。


「お! 本命だい!」
それほど大きくはないサイズなので走らせず、跳ねさせず、
8の字回しの術にはめていなしていくが、目が回ったか。
ズバッと迅速にランディングし、ナイスボディに破顔する。

この水の中の仲間は身体の細部に歴戦の容姿が見られ、
老兵みたいな妙な凄みと迫力がある…

レインボーの銀化の美しさ、麗しさは、
宇宙的で独特の、引き込まれるような無垢の銀色世界。
やられるようにウットリと見とれた…
「こいつとも馬鹿話ができたら楽しいんだろうな」
素直に感じたりした。
うれしかった、ありがとう!

黄昏金色一色の河原で、ご褒美のカフェタイム。

2014年の魚野川、いい解禁の週末だった!