リバロス ブレイドウィザード80M | |
ロンズ スローシンキング9cm PGブラック/オレンジ | |
イグジスト ハイパーカスタム3012 | |
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド |
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プラウ90SL | |
ブレイドバー ガンメタ | |
北海道 天塩川 | |
2011年10月6日 |
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AM7:50 | |
晴れ | |
5℃ | |
10℃ |
10月3日夕方から7日まで、スプリーモの関さんが北海道にやって来る。
4日、道東の湧別川(ゆうべつがわ)。
僕はハイボールと冷酒の飲み過ぎで完全にグロッキー状態。
前夜は関さんと、湧別川の仲間たちと地元の居酒屋に集合した。
そこでおいしい長芋の唐揚げが出てきたのだが、
仲間の1人が女性店員さんに向かって、
「長芋に似てるね!」
と言ったがために、以降、僕たちのテーブルは砂漠のように干されてしまった…
しかもその仲間は独りで先に帰り、犯行を全く覚えていないらしい。
身も心も、完全にグロッキー状態だ。
でも鮭ハラスのスモークはおいしかった。また長芋の唐揚げと一緒に食べよう。
朝一は、先日デカいニジマスが出たポイントへ行くが何の反応もない。
移動を繰り返す。昼食をとったあとは上流部の大場所に行く。
遠く本州からやって来た関さんを先頭にして釣り下っていく。
上流から関さんを見るとビッグファイト中。
ランディング体勢に入り魚体が見えると、かなりデカそうな感じのニジマス。
そして『プラウ』に入った! と思った瞬間、
「あぁーーー」という声とともに大きなニジマスは逃げてしまった。
「ゴメンなさいっ!」「ゴメンなさいっ!」と何度も頭を下げる関さんに、
「あ〜残念でしたねぇ…」「見たかったなぁ…」と言葉が出てしまう。
まったくもう悪夢、二日酔いが悪化しちゃいそうだ。
でも胸の中では、
「ダメな男だ!」
「ありえない!」
「何やってるんだオタンコナス!」
とこっそり、あえて厳しく接する。
その後、下流に移動するも何もなく、その日は終了。
5日、今日も湧別川。
昨日より水位が下がってしまい、濁りも薄れたタフな釣り。
早朝から釣って時刻も昼を過ぎ、ここで楽しみにしていた昼食タイム。
関さんが河原で富士宮やきそばを作ってくれる。手際良く材料を切る関さん。
その間に僕は炭をおこすが、思うようにおきてくれない。
目に涙が滲んでくるが、それはきっと煙のせいではない。
「おれはダメ男だ…」
「おれは炭さえ起こせないオタンコナスだ…」
「おれは長芋野郎だ…」
今年の秋はこっそりと、シュールな男心で他人と自分に厳しく接している。
結局、十分な火力を得るのに夕方近くまでタイムロスしてしまったが、
なんとか完成した富士宮やきそばを腹一杯食べ、最後のポイントへ向かう。
既にやきそばで大満足した僕には釣れるはずもなく、この日はチビニジで終了。
6日、今日は道北の天塩川(てしおがわ)に遠征。
早朝はかなり冷え込んだが、水位、濁りは問題なさそうだ。
明日が誕生日の僕は、記念に残る魚を釣りたいと思いながら釣っていく。
『ロンズ スローシンキング9cm』をフルキャストして、流心に沈めていく。
しばらく釣り下った所で、流下させていた『ロンズ』にガツンとアタリ。
思いきりフッキングを入れる。
ジャンプをし、PEラインを引き出してずっと下流に走る。
これはデカそうだと慎重にファイトをする。
数分後『プラウ90SL』にネットインしたのは、カッコイイ顔をした体高のあるニジマス。
天塩川のニジマスは本当にパワフルで、1度釣ったら病み付きになる。
それからしばらく何の異常もなく、夕方、夏に良型が出た深瀬のポイントへ移動。
10投目ぐらいで凄まじいアタリとともに猛ダッシュ。
ガンガンPEラインを出され、全く思うようにいかない。
近くにいた関さんはベストの背中からカメラを出し、緊張しながら撮影している。
巨大ニジマスかと思ったらチビニジの激しいスレだった。
恥ずかしいがオイシイところを持っていけた(笑)。
明日の誕生日を前に、素晴らしい締めくくりの1匹だった。
夕食は炉ばた焼きに行き、ハイボールと魚介類をたらふく食べ、夢の中へ。
7日、最終日の天塩川はあいにくの雨。
天塩川本流に行くも、濁りが入り小1時間で断念。
頑張って支流にも行ってみたが、やはり濁りで異常なし。
そこで、ヒグマが出そうで怖いけれど、天塩川上流部まで行き釣りをしていると、
「草が倒れている、熊が寝た跡だ、帰りましょう」
と関さんが川岸の茂みのくぼ地を見て真顔で言っている。
本当は鹿か何かの跡だが、熊鈴を恥ずかしいほど鳴らして異常に警戒している。
そこから下流には大したポイントもなさそうだと言うので、川の中を戻ろうとした時、
突然、水が濁ってきた。どんどん増水してくる。心臓がバクバクいう。
ダムからの放水が始まったようだ。
慌てて川を渡って、熊が寝ていたという所から岸に上がり、
かなり険しい笹やぶを全身で漕いで、汗だくになって車まで戻った。
「これで下流もやっていたら危なかったですね」
と関さんは命の恩人みたいな事を言っているが、
熊の寝た跡とされる所にポツンと立ち、一歩も前に進まないので、
笹やぶを力技で強行突破したの僕だった。凄く嫌だった。
新手のマインドコントロールみたいだ。
楽しかった5日間の釣行も終わり、旭川空港で関さんと別れる。
睡魔と闘いながら道東まで帰っていると、最後のプレゼントに愛車がパンク。
なんとも思い出深い、ノーフィッシュのシュールな誕生日釣行だった。
またおいしいハイボールが飲めるのか、これからの1年が不安だ。