リバロス ブレイドウィザード80M
ロンズ フローティング9cm Sブルー
(グッドフェローズ・オリジナル『ロンズ・レイク』)
10ステラ4000XG
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
富山県 神通川
2011年4月15日
PM4:00
快晴
25℃
11℃
アングラー:植松千英(うえまつ ちひで) 長野県諏訪郡在住

2011年、今年もサクラマスの本格溯上シーズンがやってきた。

例年と違うのは、国内屈指のサクラマスの名川、
あの富山県神通川の遊漁券(通称:プラチナチケット)の抽選に見事当選し、
さらに、釣り仲間たち数名もこの名川で釣りができるという幸運を手に入れたことだ。

しかし近年は当選したとしても、
シーズン内に釣り上げることができないアングラーもいるという厳しい環境でもある。
そのことを裏付けるかのように、解禁日からの数日は目立った釣果はなく、
川は静まり返っているかのように見えた。

それから数日後。
春らしい天気が続き、川沿いの桜並木が見事に満開になっている。

前日から気温が上昇し、正午には気温25℃、暑さを感じさせる日になった。
昼食をとった後、上流域へ移動することにした。

上流域での釣りに戸惑い、目の前に広がる広大なポイントの詳細を、
経験豊富な“流れの旅人”に携帯電話で聞き出して、
残りわずかな時間をその場所に費やすことにした。
“流れの旅人”によると、そのポイントは昔から実績が高いとのことで、
話していると、どうやら今も昔も流れに大きな変化はないようである。

数百メートルに及ぶ広大な瀬。
中間辺りの水深3mはあろうかと思われる深場から、
数トン級の岩が点在するヒラキになり、
水の色もクリアブルーの、ロケーション最高のポイントだ。

大岩が点在するヒラキまで釣り下ると、
いよいよ先日いい思いをした『ロンズ・レイク』の、今度はSブルーの出番がきた。
ロッドは短めの『リバロス ブレイドウィザード80M』で、
岩の点在する川底からサクラマスを誘い出してやるぞと、
ダウンクロスで表層をトゥイッチングする。

大岩と大岩の間を『ロンズ』が通過した瞬間、

「ズッドーンッ!!」

という、ロッドが水面まで押し倒されるほどの、強い衝撃が走った。
まるで追いアワセを入れるような遅れたタイミングで、アワセを一発入れると、
水中でギラギラと光り(どこかの天井で回転していたミラーボールのような)、
ぐるぐると回転する鱒を確認できた。

ラインテンションを緩めるとサクラマスは暴れなくなり、
大岩から引き離すためロッドを引くと、『リバロス』はバットまで綺麗に弧を描いた。
すると、「ジ、ジィー」ではなく、「ギュイーンッ!」と一気にドラグ音を鳴らして、
野生の大型レインボーを超えるようなスピードで左右に走ること2回。

「この鱒はオスなのか?」

40mほど下流へ下って、安全な浅場へと誘導し、
バシャバシャと暴れる鱒に『プラウ90SL』を差し出すが、
ズッシリとした重さでなかなか水中の魚体を浮かすことができない。
それでも水面から頭を少し浮かせると、急におとなしくなった。
スゥーッと『プラウ』に滑り込ませ、無事にネットイン。

『プラウ』に横たわる鱒。
神通鱒らしい太さと、あの凶暴的な走りに、気が付くと手足が震えていた。

久々の重量級サクラマス、この感覚と感動。
Thank you!、Thank you!、神通鱒!!