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「北海道外来種対策基本方針(素案)」に関するパブリックコメントのご案内


 皆さんお元気でお過ごしでしょうか、スプリーモの関 武次郎です。
 ご存知の方も多いと思いますが、2014年1月8日から北海道庁により、「北海道外来種対策基本方針(素案)」に関するパブリックコメント(広く公に意見を求めること)が始まりました。募集期間は2014年2月7日金曜日(最終日必着)までです。

 これは「北海道生物の多様性の保全等に関する条例」において、北海道の「指定外来種」にどの外来種(動植物)を選定したらよいのか、事前に多くの意見を聴取してからその選定に反映させようとする手続きです。この結果「指定外来種」に選定された外来種は、防除(被害の予防および駆除)の対象になります。

 この「指定外来種」の候補となる外来種は「北海道ブルーリスト」として公開されています。北海道庁のご担当者とお話ししましたが、このリストは北海道の在来種以外で北海道に見られる動植物(外来種)たちをまとめた一覧です。すべてを防除対象の「指定外来種」にしようとするリストではないということでした。あくまでも候補の一覧です。
 それを理解したうえでご覧ください。「哺乳類」内には「イヌ」「ネコ」も、「昆虫類」内には「カブトムシ」もあります。そして「魚類」内には「ニジマス」がリストアップされています。

北海道ブルーリスト
http://bluelist.ies.hro.or.jp/db/search_bunrui.php

 北海道への移入から100年近くたった現在、ニジマスは道内ほぼ全域に棲息し自然産卵も見られます。すなわち北海道の風土にすっかり根差した魚だと言えるでしょう。イトウ、アメマスに並び、道外から釣りに出向く方々の多い北海道のニジマスですから、その観光資源価値は高く、養殖業など地域産業への貢献度も高い魚です。
 北海道の釣りでは対象魚としてとても一般的なニジマスですから、「指定外来種」に選定されるべきではないと思いまして、このパブリックコメントに意見を送りました。

北海道外来種対策基本方針(素案)・ニジマスに関します意見

 もし北海道のニジマスが「指定外来種」に選定されてしまえば、放流活動は制限されることになるでしょう。道外より多くのニジマスの自然産卵が見られる北海道ですが、その一方で各地域団体や有志の方々による放流活動が古くから行われています(道外と違い内水面に極めて漁協の少ない北海道では釣り人たちも自ら放流を行っています)。
 この放流活動が制限されることとなれば、現在のニジマス生息数は維持できないでしょう。最悪の防除(駆除)も考えられます。また、ニジマス養殖業を営む方々の生活にも影響がでることでしょう。

 補足的なお話になりますが、北海道のブラウントラウト、カワマス(ブルックトラウト)などはすでに、今回の「指定外来種」の選定とは別に、「北海道内水面漁業調整規則の移植放流禁止対象魚」になっています。ブラウントラウトにおいては移植放流の禁止に加え、一部で防除(被害の予防および駆除)が行われています。

やめて!!外来魚の移植放流
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/ggs/turi-r-m/rule_p07.htm

 北海道で長年にわたり愛されてきたニジマスですから、万が一にも「指定外来種」に選定されることはないと信じています。ですが思いもよらぬことはいつでも起こりえます。後悔先に立たず、です。
 北海道のニジマスが「指定外来種」に選定されるべきではないとお考えの方々は、このパブリックコメントに意見をお送りください。ご意見の送付方法は「郵便」「ファクシミリ」「電子メール」の3つがあり、各送付先や詳細は以下のサイト内に明記されています。

「北海道外来種対策基本方針(素案)」に関するご意見を募集します
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/gairai-kihonhoushin.htm

 ご送付に際しましては「住所」「氏名」の記載を忘れないようご留意ください。また募集期間は「2014年2月7日金曜日(最終日必着)まで」です。
 このパブリックコメントは北海道以外に在住の方々からも受け付けていることを、北海道庁のご担当者に確認しました。道内にお住まいの釣り人の皆さんはもちろん、道外の釣り人の皆さんの声も、北海道のニジマスの未来のために役立てられていきます。

「北海道外来種対策基本方針(素案)」に関するパブリックコメントの動き、皆さんの仲間たちにもお伝えいただけましたら幸いです。

 

平成26年1月27日
株式会社スプリーモ
代表取締役社長  関 武次郎