ランディングシーン。夢に描きつづけた興奮の瞬間。そのとき、水の中に差し出されたランディングネットのフレームには、本流の力強い流れが大きな抵抗となり作用する。また、引き寄せ、すくい上げたトラウトの重量が大きいほど、フレームには大きな負荷が掛かる。トラウトの自重と躍動は、フレーム全体への重さ・衝撃となり、グリップに近い手元部に集中します。ランディング時の水流抵抗を低減すること。全重量を余裕で受けとめる安心の強度を発揮すること。それがフレーム形状に求めた機能のすべてでした。厚い手元部から薄い先端部へ、フレーム厚をスムーズにシェイプアップしていく“テーパードシェイプ”。それは、贅肉を削ぎ落とした筋骨たくましい力。『プラウ』は、水切れが良くパワフルなフレームで、トロフィートラウトのランディングを積極的に支援します。

素手、あるいは、フィッシンググローブを装着した環境。身動きの取れない滑りやすい川底や、急流でのウェーディング時。コンクリート斜面、テトラや岩の上など、体勢変化の困難な場所。さまざまなシチュエーションの中で、目前に引き寄せたトロフィートラウトに対し、とっさの動きでランディングネットへ手を伸ばす…。いかなるときでも、アングラーの直感的な動作を阻害せず、そのモーションをスムーズに促す理想のグリップとは何か。

『プラウ』のグリップは、その断面形状をフレーム合流部の楕円形からグリップ終端部の真円形まで、なだらかに丸くシェイプしていく“ラウンドフォルム”。それは、力感豊かな握り心地を約束するエルゴノミックデザイン。どのような状況下でも、瞬時に力強く握れること。どの部分を握ろうとも、違和感なく手のひらにフィットすること。グリップフィールの頂点へ。理想のグリップの創出は、ランディングの興奮を心から楽しめる快適なフォルムへと昇華しました。

大型ランディングネットは、グリップエンドから朽ちていく。河原に出るまでの森の木やブッシュ、あるいは大岩やテトラ。さまざまな障害物と衝突することで、グリップのリア部は傷ついていく。とりわけグリップエンドは激しく傷んでいく。それらの傷は水を吸う原因となり、また美感を損ねることで、ランディングネットの寿命、存在価値を減らしていきます。『プラウ』はグリップエンド全体を覆う金属製プロテクターをまとうことで、大型ランディングネットの宿命・グリップエンドの傷みを解消。さらにブラス(真鍮素材)は傷自体を、味わい、風格といった趣のある表情とし、美感へと変えていきます。“ブラス・エンドキャップ”。グリップエンドを守り、美しさを増すために。機能と美の調和は、フィールドに立つほどに深まることでしょう。

 

ランディングネットに魚体を収める瞬間、フレーム付近のネットにフックが絡まり、トラウトが暴れてバラシとなる。ランディング時に最も多発するこのトラブルの解決に、『プラウ』はふたつのアプローチで挑みました。ひとつは、フレームにネットを装着するためのダブル編み部を長くしつらえること。絡まりやすい細かな網目をネット下方へ押し下げることで、危険なフレーム付近をセーフティーゾーンに変え、フック絡みを低減させます。

もうひとつの施策は、そのダブル編み部の視認性を高めること。雨天時や早朝、夕刻といった暗がりの中でも、鮮やかに浮かびあがるブライトカラー。それによりトロフィートラウトを、本来魚体を収めるべき目標スペースにひと目で導きます。ふたつの安全対策を融合させた“セーフティーブライト”。ランディングミスを減らすための新しいアイデアです。

浅瀬にランディングネットを置いてフックを外す。魚体の細部まで見入り、写真や動画として記憶に残す。十分に回復したことを見届け、優しくリリースする。一連の感動シーンにおいて、ランディングネットの中でできる限りトラウトを暴れさせないこと。それが魚体を丁寧に取り扱うために必要な配慮だと『プラウ』は考えます。旧来のネット形状と一線を画す“レクタングルフロア”。それは、フレーム形状に合わせてネット底面を長方形に編み上げたネット形状。魚体がスマートに収まり、落ち着きの良い縦長のスペースは、まるで揺りかごのように包み込むことで、ランディング後のトロフィートラウトが暴れる余地を縮小。同時に、フレーム形状にフィットしないネットのだぶつきが減少し、スタイリッシュに仕上がりました。魚体をいたわる心にふさわしい、美しいネット形状の誕生です。