リバロス ブレイドウイザード810XH
リバロス キャニオニック68M
モフィー60LS(ロングステア)
プロトモデル
モフィー60SS(シャローステア)
プロトモデル
バイラ70SPD(サスペンド)
プロトモデル
PEライン1号&ナイロンリーダー15ポンド
長野県 犀川(さいがわ)
2022年11月下旬
さまざま
さまざま
未計測
未計測
アングラー:長野のJustin HieHer(ながののジャスティン ヒーハー) 長野県長野市在住

昨年の晩秋のある日、
スプリーモの関さんから、怪しいダンボール箱が届いた。
中身はまた、油性マジックによる手塗りの、これまた心温まる、
『モフィー60LS』と『モフィー60SS』そして『バイラ70SPD』のプロトモデル。
それぞれ、たったひとつずつ。

そしてその後、電話での極秘司令も届いた。
「またミッションか…(揺れる思い)」

ボクはスプリーモの関さんを、ルアーデザイナーとして、
日本のラウリラパラだと思って敬意を払っている。
だから、ルアー開発にかかわるミッションが飛んでくると、超幸せ(ウフ)。

でも一方で、最近ボクは、スプリーモの関さんのことをこっそり、
名作アニメ「タイムボカンシリーズ・ヤッターマン」に登場し、
ドロンボー一味に悪い指示を与える黒幕の「ドクロベエさま」と呼んでいる(古)。

だって…
開発サンプルルアーを送ってきて、
「あーだ、こーだ」と…
ミッションがうまくいかなければ、
「おしおきだべぇ〜」と…
「ママより怖いおしおきだべぇ〜」と…
似ていますよね、「ドクロベエさま」に(笑)。

いいよ、うち近いから犀川に行ってミッション遂行してあげるよ。
仕方ね〜な〜。

ただ、ボクは、7フィートくらいのロッドを所有していない。
この手の中型ミノーで使いたいロッドが無いのだ。
『リバロス キャニオニック68M』では、犀川はちょっと楽しすぎるし(笑)。

スプリーモの関さんにそのことを伝えて、
旧『リバロス ブレイドウイザード66L』や、
旧『リバロス ブレイドウイザード70L』を貸してくれと言ったら、
「それはダメです」
「あなたは頭がオカシイのですか」
「また折られますから」
と断られた。

実はボク、ええ。
ずっとお借りしたまま返却しないでさんざん使い倒し、
グリップなんかお魚のヌメリで素敵な色とにおいに超熟成させた、
世界にたった1本のスプリーモさんのサンプルロッドを、
借りパク状態で9月に折っていたのです。

しかも、掛けたお魚に糸を切られ、その糸が竿に絡まった状態で、
興奮を収められずにリールをゴリゴリ巻き続けてしまい、そのままボッキリと。
本当に恥ずかしい大失態…
決して許されることのない凡ミス…
法的措置を取られても当然のアナーキーな行為…
ボクはその場からスプリーモの関さんにお電話を差し上げ、
事の次第をご説明し、どんな処罰でもお受けします、とお伝えしました。

するとスプリーモの関さんは、
「借りパクはいけません。でも、神はあなたを見捨てません」
そう言って電話をお切りになりました。
ボクのバカバカバカバカ!
誰が「ドクロベエさま」なもんか!
この命と引き換えてでも、ミッション遂行しちゃうぞ!

しょうがないから、『モフィー60LS』だけを握りしめて、
普段の使い慣れた本流タックルでチャレンジ(笑)。

『リバロス ブレイドウイザード810XH』で試してみる。
ルアーが小さいからリーダーは細くしてみたものの、
とても小粒なくせに、この『モフィー60LS』はどっしりと重い。
「すごくヘビ〜。12gか〜」
これでちゃんと泳ぐのか?
と疑問に思いながらキャストすると、メタルジグのようにかっ飛んでいく。
「たまげたなこりゃ。当たったら痛いぞ、こいつ(笑)」

そして、素早く沈み、リトリーブすると、
「なんだこれ? まんま『モフィー』だ」
とまたびっくり(笑)。
サンプルを借りた時点で12gくらいとは話に聞いていたが、
水中を撹拌するあの『モフィー』のドリルのようなウォブンロールの動きが、
『リバロス ブレイドウイザード810XH』のティップをしっかり揺さぶります。

引いて、アクションかけて、と操作すると、
『モフィー60MS』の下のレンジをグイグイ切り裂いて進んでくる。
ラインを張ってドリフトさせてもちゃんとお尻を揺さぶってアピール。
投げてヨシ。巻いてヨシ。流してヨシ。

「スプリーモの関さん、これもすごいミノーですねぇ、びっくりですよ」
作り込まれたハイスペックな性能と、高品質ミノー開発への熱意と技術。
「ドクロベエさま」の新作ミノーへの情熱が伝わってきます。
あ… 違う違う… 日本の…
ボクのバカバカバカバカ!

この日はお昼時に2時間ほど遊ばせていただきましたが、
40cm前後のブラウントラウトが8匹も遊んでくれて、
久しぶりの本流マス釣りに花を添えてくれました。
なかなかの武器になると思いますよ、この『モフィー60LS』もまた!

別の新作2モデルですが、『モフィー60SS』は、
後日に『リバロス キャニオニック68M』を持って犀川に行きましたが、
ガッツリお魚に持っていかれてしまいました。
8ポンドリーダーは、犀川には心もとなすぎる(泣)。
でも。
マスを浮かせてシャローでドスンと掛けたい、
ゲーム性重視のミノーイング好きには、たまらない仕上げです。
飛距離も『モフィー60MS』とさほど変わりませんな。

『バイラ70SPD』は、
60cm超えのでっかいブラウントラウトが何度もチェイスしてきましたが、
8ポンドリーダーが怖いので、釣らずに即回収しました(笑)。
プラスチック製ルアーとは思えない妖艶で艶かしいロールアクションは、
昨今のヘビーシンキングルアーにへきえきしている、
ベテランアングラーたちにはたまらない仕上げです。

『モフィー60SS』『バイラ70SPD』両方ともに、
ライトライン&7フィート前後のロッドによるタックルセッティングで、
中本流のアマゴやサツキマス、本流イワナ、大ヤマメなどの、
中型美鱒狙いにドンピシャですよ。

トラウトロッドデザイン界の雄、スプリーモの関さん。 
『リバロス ブレイドウイザード810XH』『リバロス ブレイドウイザード86H』では、
ちょっとオーバーパワーだから、
この手の軽量ミノープラグにフィットするような、
7フィートクラスの本流ロッド、出してくださいよ、ねぇねぇ(夢)。

え?
なんででっかいブラウントラウトが追ってきたのに、掛けなかったのかって?
だって、これ以上サンプルミノーたちを紛失すると、
また「ドクロベエさま」からどんなミッションが飛んできちゃうか、
分からないですからねぇ(ウフ)。