7フィートクラス・スピニングロッド×2本
ロンズ スローシンキング9cm
ロンズ スローシンキング7cm
シマノ製3000&4000番
PEライン1号&ナイロンリーダー17.5ポンド
友人謹製
長野県 犀川
2016年2月
さまざま
曇り&小雪
未計測
未計測
アングラー:中京のJustin HieHer(ちゅうきょうのジャスティン ヒーハー)愛知県名古屋市在住

これだけ雪が少なければ、コタツを出て釣りに行こうかと思わせる今年の冬。
ライブカメラを見ても、あれ? 犀川にそんなに雪がない。
あと数日で犀川上流(犀川漁協エリア)も解禁になるが、
急に居ても立ってもいられなくなり、気がつくと長野へ車をとばしている自分がいた。

河原に立てば、昨年とは比較にならない積雪量。
いやー、もっともっと遊びに来ておくべきだった。

水量は少なめ、透明度は高め。
こんな日は、ナチュラルドリフトアクションが簡単にできる、
『ロンズ スローシンキング』の出番。
激しく泳ぐルアーは鱒の警戒心を高めるだけ。
本物の魚は尻を振って泳がないから、動かしたいときだけ泳がせて、あとはスイーッと。
無警戒に泳ぐ小魚になりきれるミノーって、『ロンズ』の右に出るものはないと思う。

トローンと流れる川へアップクロスで『ロンズ スローシンキング9cm』をキャスト。
目の前に来るまでには狙いたい棚までたっぷり沈める。
正面を過ぎるころから、死んだ小魚にならぬ様テンションを掛けつつのロングドリフト。

『ロンズ』がかすかにローリングしながら流下していく。
このときの静寂感とボディの微細な振り感が、僕のわくわく感を高める。

「パフッ」
当たったけど乗らない、くっそー。

この釣り方だと、場荒れしないからおかわりチャンスがある。
派手に泳ぐミノーだとこうはいかない。

「トンッ!」
居食いのバイトだ。
おいしそうに漂っていた『ロンズ』を目の前で食ったのだろう。
冬らしい黄金色の魚体。

サイズは40cmほどと小振りながら、狙いどおりのゲーム展開に満足。
よほどの悪食か、口の中からジャスト『ロンズ』サイズの小魚がコンニチワしている。

「これだけ暖かいと、瀬にも居るかしら?」
とタックルを木曽川本流用ライトバージョンにして、
『ロンズ スローシンキング7cm』で速い釣りも試してみる。
今度はあまり遠くまでドリフトさせずに、
子供のころにやったアンマ釣りのように扇状にスイングさせる。 

この釣り方でも、水面から飛び出さず、
ナチュラルロールをほどよく保つ『ロンズ』は、
ものすごくよく考えられて作り込まれていると思う。
鱒の口に入りやすいナイフのようなボディ形状は、
速い流れの中でもがっちり鱒が噛んでくれる。

と、ここで、
「バッチーン」
とひったくりバイト!
ライトなロッドのおかげで、なかなかのファイトを見せてくれたのは、超おデブな47cm。
ポテッとしたおなかが、ぼくに無言のプレッシャーを与える。

「渓流解禁までには僕も痩せないと苦労するな…」

道の駅でざるそば大盛りとめんつゆ全部ごっくん飲みをしたかったのだが、
あのデブブラウンがなにか心に引っ掛かり、昼抜きで釣りを続けることに。

ポカポカと日の当たるランに来た。
小さな羽虫が舞っている。
深い瀬の水中にうっすらと大岩が見える。
『ロンズ スローシンキング9cm』を迷わずキャスト。
帰りの時間を考えるとここがラスト。遠征組の辛いところ。
可愛い子には旅をさせろ戦法で、思いっきり遠くまでドリフトさせると、
一気にロッドが持っていかれ、遥か彼方でくそデカいニジマスが、
どっぱんどっぱんジャンプしてバレてしまった。

「ぐあああああああああああああ!」

意気消沈しながら、
「やっていることは間違っていないな」
と再度『ロンズ スローシンキング9cm』を遠くまで旅に出したところ、
あっけなく57cmのブラウントラウトをゲット。
アゴがしゃくれていて、なんて男前なのかしら。
『ロンズ』のドリフト、こりゃ魔法だな。

これ以上釣ると、解禁に釣れないかもしれないから、ここでやめておこう。
今年の犀川本流も、なかなか調子が良さそうだな。へへへ。