リバロス ブレイドウィザード86MH
ディノバ80MR(ミディアムランナー) Sブルー/ピンク
ステラ4000XG
PEライン20ポンド&ナイロンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド セージグリーン
コットンツイル・ロゴキャップ ダークオリーブ
石川県 手取川(てどりがわ)
2015年4月19日
午前8時5分
曇り
10℃
8℃
アングラー:植松 千英(うえまつ ちひで)長野県諏訪郡在住

サクラマスシーズン最盛期の到来した北陸地方。
この週末は九頭竜川(くずりゅうがわ)と今年初の手取川での釣り。
両河川共に水量、濁りは良い状態で期待できそうであり、時期的にも外せない状況。
だから、そろそろ今季2匹目のサクラマスが釣りたいところだが、
今年は不漁と言われているだけあって苦戦している。

どちらかの河川で1匹と巡り合いたいと願い、
1日目は日の出前に福井県・九頭竜川の上流域の川原に立った。
増水後で少し濁りのあるベストな状況に、今日はここにサクラマスが着いていると、
地元の釣り人も同じくこのポイントに賭けていた。

日の出を待ち、明るくなったところで釣りを開始したが、
着き場と思われる2カ所のポイントはノーバイトで終わり、
大切なゴールデンタイムを大きく外す結果となってしまった。
その後、高速道路上流部で粘ったが釣果はなく、期待外れの1日となって終了。

明日に備えて早々に石川県・手取川へと向かった。

2日目の早朝は手取川の上流域からスタート。
急流が続き川幅のある比較的に長いランで日の出を待った。
ゴールデンタイムとなる時間帯に狙っているポイント2カ所で釣りができるように、
時間配分を考えながら荒瀬を釣り下っていく。
雪代による濁りと8℃の低水温に、
「朝一番から荒瀬を釣るには、水温が少し低いかな」
と思いながら釣り下っていると、後方から人の気配があり、
県外からの遠征組の方々が4人やってきた。

時間をかけて粘れない状況となったため、
1キャスト・2ステップの速いペースで釣り下ることにする。
ちょうどお目当てのランの中盤で日の出となった。
ここからは水深があるため、
『ロンズ フローティング9cm』から『ロンズ スローシンキング9cm』にチェンジして、
トレースレンジを中層まで下げ狙いの深度に合わせた。
ランの中盤からヒラキまでが勝負と考えていたが、しかしヒットはなかった。
もう1度このランを釣り下りたいが、
後からの4人の方々にヒットがない様子から、そのまま歩き下ることにした。

この下流からは分流となり、さらに落差が生じている。
小規模な場所だがここが2カ所目に考えていたポイントだ。
水面には出ていないが、足元の岸際にテトラが6〜7個並んで水没している。
その際は水深があり、サクラマスが定位していそうなことが、ここを選んだ理由。

テトラ際を逆引きしフラッシングの誘いを入れて様子を伺うが反応はない。
流れがとても速いため、
『ロンズ スローシンキング9cm』の沈下速度では十分な深度を得ていないようだ。
そこで、サクラマスにアピール力の強いヘビーシンキングの『ディノバ80MR』なら、
「強い流れの中に落とし込み、テトラの前でU字を描いて浮上させる釣りができるな」
と思い、ルアーをチェンジしてもう一度同じ場所にアタックした。

その2投目、十分に潜らせた『ディノバ80MR』をU字ターンさせ、
テトラ際から浮上させた直後に、サクラマスのバイトスイッチがオンになった!
力強いアタリにサクラマスのヒットを察知して、アワセを1発入れた。
「ゴン、ゴン、ゴン」
とくる感触から、サクラマスに間違いないと確信した。
流心下で暴れている魚の衝撃を、
『リバロス ブレイドウィザード86MH』のパラボリックアクションが吸収してくれ、
低伸度のPEラインでも安心感を与えてくれている。

テトラのない下流へ回り込み流心からサクラマスを引き離す。
早朝の日を浴びて水中で輝くサクラマスを目視すると、やはりその姿は美しい!
これがゴールデンタイムに釣る醍醐味だと、私はそう考えるのである。
魚が落ち着くまでしばらく岸際で泳がせ、フックの掛かり具合を確認すると、
テールフックが完全に飲み込まれていて容易には外れない状態。
「やっぱりサクラマスには『ディノバ80MR』だな」
と確信しながら、『プラウ90SL』を差し出してネットイン。

今季2匹目のサクラマスは、苦労を越えてやっとたどり着いたという、
とても達成感のある1匹。

この出会いに導いてくれたのは、今回も『ディノバ80MR』。
背面に搭載されたバックリップから発生する波動と、激しいローリングアクションが、
サクラマスの本能を刺激していることは、数々の実績から容易に実感させられる。

行き詰った時の切り札でもあり、力強い相棒に感謝である。