リバロス キャニオニック52L
プラスチック製シンキングミノー63mm
ステラC2000HGS
PEライン0.8号&フロロカーボンリーダー10ポンド
プラウ75SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド シグナルレッド
信州 某山岳渓流
2014年9月27日
午後2時ごろ
晴れ
16℃
未計測
アングラー:新谷 誠(しんや まこと) 長野県安曇野市在住

前日の悔しさ(『オーナーズパーティー!』No.233)からか、
夜明けと同時に『リバロス キャニオニック52L』を片手に川を歩いていた。

「もう一度勝負をしろ! いや… 勝負させてください…」
そんな気持ちで昨日の場所付近に向かうが、やはりもう居ない。
そのポイントに見切りをつけて川を歩き、自分の実績があるポイントや、
気になる所にルアーを入れて回るが、ヤマメからの反応は無い。
気がつけば開始から6時間が経過していた。

「疲れたな…」
川辺に座り込んで休憩していると、やはり前日のポイントが気になる。
自分の直感を頼りに再度ポイントまで行くと、見事的中!
前日よりやや下流に位置する長い瀬、流心よりやや岸際に岩が二つ。
わずかに流れが反転するその場所に、奴は居た。
リーダーの結束をやり直しながら、しばらく動きを観察する。
「大丈夫、釣れる魚だな」
と確信した。

ルアーをダウンクロスで撃っていくが、岩裏の反転流が邪魔をして、
自分のイメージしている所に入らない。
立ち位置を変え、いろいろな角度からアプローチするも、やはりうまくいかない。
「あと50、いや40cmでも下にいてくれたら、チャンスを作れるのにな…」

1時間ほどだろうか。
魚の誘導に撤しルアーをちらつかせて徐々にプレッシャーを与えていると、
岩と魚の間に何とか20cmほどのスペースができた。
ここからが本当の勝負だ!
集中力がマックスに高まったちょうどその時…
仲間のスプリーモの関さんから、メールの着信があった。

「60近い太い奴を見付けたので、今から勝負します!」
と返信すると、関さんからも返信。
「60歳近い太ったオジサンが、川に寝転がっているのではないですか?」
こんな時に関さん…
やっぱり関さんは、何か人とは発想力が違いますね(笑)

これで少し緊張が解け、勝負開始!
その3投目だった。
アップストリームで投げ入れて、
遠くから魚とルアーのレンジを合わせ、鼻先で平打ちさせると、
「ズシン!」
一瞬時間が止まったような錯覚を起こすほどの衝撃が走る。
我に帰って強くアワセを入れると、昨日と同様にまた魚が瞬時に大移動。
凄いドラグ音と共に『リバロス キャニオニック52L』がバットから曲がり、
スピードと力で下流に持っていかれる。
体勢を低くして下流に突っ込む魚の走りをバットで耐えると、
最初のダッシュを短い距離で止めることに成功!

じわじわと寄せに入るが、魚は上流に走る。
何度も上流・下流に走られ、気持ちが焦り始めてきたころ、
下流に下った魚が走りを止め、一瞬だけ腹を見せた。
その時を逃さずにまた体勢を低くして、ゆっくり引き寄せランディングに成功。
勝負はついた!

同時に『プラウ75SL』で掬ったその瞬間、手が震え、そして絶句した…
厳つい顔に赤と黒の虎模様、そしてこの太さ。

憧れだった魚をやっとキャッチすると、感動と興奮が入り乱れてしまい、
自分を取り乱してしまうほどの衝撃を受けた。

「この気持ちを忘れずに、これからの釣りも素直に楽しんでいたい」
と改めて思わせてくれる、そんな魚でした。
この感動と興奮、そして喜びの源を生み出してくれているスプリーモの関さん、
ありがとうございます!

今年から新しく自分の右腕の仲間入りをした『リバロス キャニオニック52L』。
このロッドのポテンシャルは、まだまだ未知数。
このロッドのポテンシャルを引き出す自分の釣りも、まだまだ未知数。
これからも楽しんでいきたいです。

そして『リバロス キャニオニック』シリーズの新たなラインアップの登場と、
開発進行中の渓流用シンキングミノーにも、期待したいですね!