リバロス ブレイドウィザード70L
ロンズ フローティング7cm Sアユ
ステラ3000HG
PEライン12ポンド&ナイロンリーダー12ポンド
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド セージグリーン
熊本県 川辺川(かわべがわ)
2014年4月19日
午前7時
曇り
未計測
未計測
山本 博之(やまもと ひろゆき) 熊本県球磨郡在住

川に行きたくてウズウズした気持ちのやまない金曜日。
夜勤で残業なら翌朝4時には家に帰りつく。
そこから24時間営業の大衆温泉につかり川に行こうか…

どこをどう釣ろうかというプランを決め難い近年の地元本流事情を考えると、
川に日が差すまでの朝の時間を外したくない。

予定外の残業無しが発生し、
定時に仕事を終えると夜明けまでの5時間がすこぶる長いが、
睡眠・山菜入りのうどん・アルコール、そのすべてを諦めて川に立つことを決めた。
購入したばかりの『ロンズ フローティング7cm』をボックスに詰める。

前日に降った雨で球磨川(くまがわ)は濁りが強く、
そこに奇麗な川辺川が合流しても厳しそうな水色。
気になって仕方がないままの球磨川本流は諦めて川辺川へ。
ここ数週間の釣りで、
川辺川のよいヤマメが期待できる流れはほぼすべて探り終えていたから、
マンネリの釣りが半ば確定したようなもの。

いい加減な釣りをしないように、今季、自身にはまだ実績のない川辺川の流れへ。
身の丈近くまで伸びたヨシをかき分け、水滴と蜘蛛の巣を強引に突破する。
途中で嗅いだサワガニの死んだようなにおいが妙に鼻に残り、
川辺川の澄んだ水でザブザブと鼻の穴をすすぐ。

下流に見えるガンガンの一本瀬を本命とし、
目の前の瀬を『ロンズ フローティング7cm』のトゥイッチングだけで急ぎ釣り下る。
アユが20cmほどに成長して散れば、
それを追った40cmクラスのヤマメも姿をみせる流れだが、
今日も何も起きない。

本命のガンガンの瀬へと下る足が眠さでおぼつかない。
普段の倍の時間を要したが、
途中で数発起こったズッコケの大ピンチに、骨だけの馬に乗った死に神の姿…
眠りの誘惑は一気に吹き飛んだ!

傾斜のきつい瀬頭にヤマメの着きそうなスポットは確認できない。
瀬の中盤からアップクロスに投げてのストレートリトリーブ。
メンディング操作を頻繁に行い『ロンズ』が水中から弾き出されないように努めるが、
1投で飽きてしまう。

薬指のヒビと、小指の中手骨骨折から3年。
寒い時期はずいぶんと疼いた右手はパワーアップして復活している。
つまり、ただ巻きの釣りだと右手が素直に寂しい(笑)。

2投目も同じコースを狙う。
リーリングはPEラインの糸フケを取るのみで、
強く打ち続けたトゥイッチングで水中を掻き乱す『ロンズ』が正面を過ぎる瞬間、
『リバロス ブレイドウィザード70L』に待望の違和感!

「食った〜!」
喜びも束の間、ダッシュとローリングを連発し、
ゴンゴンと首を振る本命のヤマメは姿が見えない。
滅多にみせないスピードで走られて焦ったけれど、
ヤマメの口を破壊しないように、あえて一緒に下って付いていく。
ランディング寸前に猛烈なローリングをみせたヤマメをネットで一気に掬うと、
『ロンズ』がバッチリのフッキング。

「カッコイイなぁ〜お前〜」
40cmには全然届かないが35cm近くはありそう。
優しくわしづかみをして、その魚体の儚いような美しさに超感動。
画像では鮮明ではないものの、パーマークもしっかり見てとれた。

膨大な量の水生昆虫と、アユ・ウグイ・オイカワ・カマツカなど、
何でも食べて40cmを大きく超えられるだろうか。
元気にダッシュして流れへ帰ったヤマメと、
疲れに任せてダラダラ・フワフワと河原を歩き帰るボク。

自宅に帰るより近い祖父母の家へ直行し、
川辺川の瀬音をBGMに快眠したのでした。