リバロス ブレイドウィザード90H
ロンズ スローシンキング9cm Gウグイ
ディノバ 80ディープランナー Sワカサギ
ステラ4000XG
PEライン20ポンド&フロロカーボンリーダー20ポンド
プラウ90SL
ブレイドバー ブロンズ
ネットバンド ブラック
長野県 犀川(さいがわ)
2012年8月16日
AM9:24&AM10:25
晴れ
33℃
23℃
アングラー:植松千英(うえまつ ちひで) 長野県諏訪郡在住

お盆休み2回目の犀川釣行。残念なことに自分はもうお盆休みの最終日。
世間は夏休みの真最中なので、
川にはラフティングやカヌーなどの川遊びを目的とする学生や家族連れが多く、
いつもより活気があふれ、楽しい気分にテンションが上がる。

しかし真夏の厳しい状況では、「犀川殖産漁協エリア」の有名実績ポイントでも、
釣り人の姿は全くと言ってよいほど見ることがなく、ほぼ貸し切り状態。
そこで、普段人気のある瀬のポイントに入ることにした。

流れに強い『ロンズ スローシンキング9cm』Gウグイで、
ベイトフィッシュを追って瀬に入った鱒を狙う釣りから始める。
しかし3時間ほど攻め抜いたがヒットは無い。
「やっぱり、深場のプールの方が良いのか」
と思い始めたころに、ヒットは突然やってきた。
待望の鱒の感触が『リバロス ブレイドウィザード90H』から伝わり、
体長34cmの虹鱒をゲット!!
夏の虹鱒と記念撮影をしてから、スプリーモの関さんのように虹鱒と「固い握手」。
大型に成長することを願いながら、リリースした。

今日はノーフィッシュで終わらずに済んだと一安心したが、
サイズアップを狙って水深のあるプ−ルへと移動した。
対岸は数百メ−トルに及ぶテトラ帯が続き、大型の虹鱒が常に生息している。
この場所では、最近のお気に入り『ディノバ 80DR』Sワカサギカラーを使い、
広範囲にボトムを攻めると決めていた。
良い仕事をしてくれることを期待してキャストを繰り返す。

対岸のテトラのギリギリの所に着水させ、
ラインテンションを保ちながらリールのベールを返してPEラインを送り込む。
水深2m以上の流心下へ『ディノバ 80DR』を潜行させ、
ボトムを引きずりながら次第にロッドを立て、根掛かりを回避する。

しばらく釣ると、PEラインが何かに引っ張られる感じで重くなった。
その瞬間、『リバロス ブレイドウィザード90H』のティップがわずかに曲がった。
即座に一発アワセを「バシッ」と入れると、
更にロッドは曲がり、PEラインがジリジリと引き出されていく。
『リバロス ブレイドウィザード90H』が大きく揺さぶられるほどの、
「ドン、ドン、ドン」という鱒のヘッドシェイクが伝わり、
遥か沖の対岸側で水飛沫が上がった。
大型魚の力強い引きに緊張し、ロッドを握る手に思わず力が入る。

鱒はゆっくりと下流へ下り始め、
しまいにはPEラインの先が見えなくなるほどの距離へ行き、ヤバイ感じだ。
鱒の動きを止めるため、ラインテンションを一瞬緩めると、
上流の自分の方へと徐々に川を上り始めた。
流心から引き離そうとすると、激しいヘッドシェイクで抵抗する。

そして、イルカのように水面へと浮上し、立派な尾ビレを跳ね上げる。
流れのなかで育った虹鱒は想像を超えるパワ−がある。
ドラグを締め、無理にロッドを曲げる行為は、
ラインブレイク、フックの破損を招くため厳禁である。
過去に何度か痛い目にあわされてきた。
それだけに、この大鱒とのファイトは真剣だ。

数分後、鱒を10mほどの所まで寄せてくると、
体力を消耗したのか川底にヘバリ着いて、ほとんど動かない状態になった。
決着をつけようと勝負に出た。
鱒を浅場へと誘導すると、その魚体がついに姿を現した。
背中が盛り上がった、凄く体高のある大型の虹鱒だ。
口には『ディノバ 80DR』のテールフックががっちりと掛かっている。

それを確認し、暴れなくなった鱒を『プラウ90SL』に滑り込ませようと、
『リバロス ブレイドウィザード90H』を大きく曲げて、ようやくランディング。
『プラウ90SL』の底で大きく魚体を曲げ、暴れる鱒。勝負は決まった。

ランディングした鱒を確認すると、
『ディノバ 80DR』のテールフックは口の蝶番にしっかりと刺さっていたものの、
なんとベリーのフックは、極太の虹鱒によって壊されているではないか。

「危なかったぁ」と思いながら、水辺に横わたる虹鱒を眺めると、
鋭く尖った顔つきに大きな口。体高のある、体長59cmの野生の虹鱒。

銀毛したこのタイプの虹鱒は、最近本当に釣れなくなってしまった。
絶やさないためにもリリースしたい。
高水温で魚には厳しい環境のなか、
今日は妻が一緒なのでカメラマン役をお願いし、短時間で撮影を済ました。

鱒は疲れた様子だったが、リリースすると無事に自分がいた深場へと戻って行く。
元気な泳ぎを見て安心した。

長らく求めていた犀川らしい虹鱒に久々に会うことができ、
やり抜いた達成感でいっぱいになった。
そして、大鱒ゲームの難易度の高さを改めて感じると同時に、
更なる大型魚を求める原動力となった。

この後、撮影をしてくれた妻と、
信州新町の「信州不動温泉 さぎり荘」の温泉につかり、
名物の地物のサフォーク(黒毛和羊)を使用した焼き肉で祝杯をあげた。
ジンギスカンも良いが、背ロースのステーキは癖がなく、脂身は甘く絶品。

町から離れた山間部の犀川では、
大自然の中の釣りと、温泉に食も加わり、充実した休日を過ごせる。

周年解禁でいつでも大鱒を狙える「犀川殖産漁協エリア」。
秋も冬も、犀川通いは当分続きそうですね。