リバロス ブレイドウィザード86MH
ロンズ ファーストシンキング9cm Gブラック/オレンジ
ステラSW5000HG
PEライン16ポンド&ナイロンリーダー16ポンド
長野県 犀川
2009年3月28日
AM11:30
雪のち晴れ
6℃
6℃

ほおを刺すような冷たさが和らいできた。
 
雪混じりの風が吹く朝一番。
左岸側に流心が走る深いプールから延々と続くトロ場で、ゆっくりとボトムトレースを繰り返し、 何事もなく2時間ほどが過ぎていた。
 
先週 この場所を訪れたときは水温7℃。前日の雨により白く濁りが入っていた。今現在、水色はクリアとは言えないが、透明感のある深いグリーン。水温5℃。
 
このままこの場所で釣り続けるか?

対岸のガケが明るくなり、背中には暖かさを感じる。鶯の未熟な鳴き声が響き、猫柳の花が開きかけている。時刻を確認すると午前10時を過ぎたところで、雲間から陽が差し始めた。
 
気温の上昇と共に雪シロップがきつくなるまでの、ごくわずかな時間。ベイトフィッシュを追う活性の高い鱒を狙う釣りにシフトする。
 
ゆったりとした広い流れがギュッと絞られ、狭く押しの強い流心をつくり、30mほど流れ抜けると橋脚を持つ深みが待ち構えている。つまり、空から見ると砂時計のくびれのような流形。核心部の絞られた流心の両岸は、張り出した岩盤に大岩が複雑にからみ、終日日当たり良好で、岸際には枯れたヨシが水没して多くの小魚が泳いでいる。
 
狭く押しの強い流心の底へ『ロンズ ファーストシンキング』を送り込むため、極端に上流へキャストし腕を伸ばし、『リバロス ブレイドウィザード86MH』を高く掲げたままラインスラッグを素早く巻き取り、竿先からできるかぎり長いPEラインを空中に保ち、ミノーの流下に合わせて腕を下げ、ボトムを目指す。
コッ! コッ! ミノーが底をとらえたら、ミノーの生命感を損なわないようゆっくり送り込む。岩盤際でミノーが浮き始めたところでツン、ツンっとロッドティップを小さく弾いた直後、 ドスン! 押さえつけるような重いアタリにアワセを入れると底へ向かってグングン突っ込んでいく。
盛期の釣りよりも強く設定したドラグがジリジリと鈍く出ていく、大型のブラウンか? 次の瞬間ジーー! 一気に水面へ向かい鋭い尾鰭が川面を割った。ニジだ。
盛期の鱒ほど無茶苦茶には走らないが、トルクのあるファイトを堪能しネットインすると、ベイトフィッシュを飽食した太いニジマスだった。

その時々の状況判断が結果を大きく左右する本流鱒釣り。
今季、雪シロップシーズンの難しい釣りを体感できるのもあと1カ月。
次回の流れはどんな顔を見せつけてくれるのだろう…