“ナノ・スクイーザーシート”/生半可なリールシートで、ゲームを完遂できるのか

俊敏で細かいロッドワークを駆使し続ける渓流ロッドは、グリップに装着したリールが緩んでしまいやすい。その対策として、硬いウッドスペーサーでリールを支え、スクリューリングの力でリアフードを締め上げていくスクリューシート方式の採用は、妥当な案だと言えるでしょう。しかし構造上、スクリューリングは自ら緩むもの。そのため、ラバー素材のリングを介在させたり、スクリューリングを複数個搭載したりする施策が必要となります。結果、前者は耐久性に対する不安が生じ、後者はメタルパーツを追加することで重量を増加してしまいます。

『キャニオニック』は、リールシートの性能向上にゼロから挑戦しました。2本の指を使ってスクイーザーを回転させない限り、リールを固定するリアフードは決して動くことのできない新機構へ。自ら勝手に緩んでしまうメタルパーツを一切持たない、シンプルかつ完璧な駆動制御メカニズムの開発です。かつてないアイデアの具現化。その成果は、スクリューシート方式固有の欠陥が皆無の革新のリールシートを誕生させ、リールの緩む構造を抜本的に改革しました。強固で信頼のリール固定性能と安心の耐久性を保持し、重いメタルパーツの削減も実現した“ナノ・スクイーザーシート”。 それは同時に、この上なく快適なグリップフィールと孤高のアピアランスも獲得。独創フォルムが放つ先鋭の機能美は、エンジニアリングアートの領域に及びます。



“インタープルーフ”&“オイルバーニッシュ”/ウッドスペーサーを全方位で守り、ゆっくりと美しく育てる

“インタープルーフ”/どこまでもフレッシュに保つために 雨や雪、川の水に晒されるウッドスペーサーに求められるのは、絶対的な耐水性。ウッドスペーサー外側にだけ合成樹脂を塗布して浸水を防ごうとする手法では、岩やリールフットなどとの接触による傷や、温度変化によるひび割れが生じ、そこから浸水して劣化する恐れがあります。これでは、本質的な防水対策とは認められません。
『キャニオニック』は、木材内部へ強制的に液体充填剤を含浸させて、ウッドスペーサーの内部まで硬化。外側だけではなく内部まで耐水性を持たせることで、ウッドスペーサー自体が水の浸入を阻止。もちろんその耐水性は、表面に傷が付いても失われません。加えて木材強度も向上し、温度変化による膨張・収縮も抑えます。国宝・木造文化財の腐朽部補修、永久保存に用いられる技をベースに開発した防水対策。外見ではなく、内部からの本質的な防水対策は、強靭な耐水性&耐候性を獲得し、細菌の侵入も防止します。“インタープルーフ”は、ウッドスペーサーを老朽化から全方位で守ります。 “オイルバーニッシュ”/末永いエイジングの魅力と喜びを “インタープルーフ”により、ウッドスペーサー内部で硬化させた充填剤と親和性の高い専用オイルを、幾度も塗りこみ、幾度も磨きあげる。するとウッドスペーサーは、一般的なオイルフィニッシュのみでは成しえない、深みと風格のある光沢をまといます。それは、艶めく輝きにあふれた豊麗の美。釣果といった数値だけではなく、その渓流フィールドへの思いや、積み重ねた数々のゲームの情景。『キャニオニック』とフィールドで過ごすほどに色艶を増すその特性は、末永いかかわりにおいて、味わい、雰囲気、存在感という魅力を一段と高めるエイジング効果を発揮します。“オイルバーニッシュ”タイガーメープル・ウッドスペーサー。渓流ゲームの興奮と感動をゆっくりと記憶しながら、美しく育っていきます。